ポイント
ダウ平均株価の大幅な続落を受けて、今日の日経平均株価も下落してのスタートになりそうです。9,410円の近辺での寄り付きを想定しています。ザラバでは、そのまま停滞気味な小動きで推移すると見ています。
米国マーケットを振り返る
大きく下げて始まったダウ平均株価は、12時過ぎにかけてさらに下げ幅を拡げ180.27ドル安を付けました。その後は大引けにかけて多少の戻りを見せたのですが、結局130.78ドル、1.05％安で終えています。
マーケットを引き下げたのは欧州の財政懸念。フィッチ社がギリシャの信用格付けを3段階引き下げたのに加えて、S&P社がイタリアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に下方修正しました。
イタリアの株式指標（FTSE MIB)が3.32％の急落となっています。
加えて、スペインの選挙で与党が惨敗したことも、欧州に対する不安を加速したと見られます。
VIX指数は4.82%上昇して、マーケット心理が悪化して、投資家がリスク許容度を引き下げたことを示しています。ただし、ザラバの動きを見る限り低下基調が目立ち、センチメントは次第に改善したことが示唆されています。
今日の日経平均株価は？
CMEの日経先物価格(円ベース）9,410円の近辺を、今日の日経平均株価の寄り付きのメドとしています。
ドル円は前日に比較して大きく変化はなく、重要な経済指標の発表もありませんので、ザラバが大きく変動する可能性は低いと見ています。
ただし、前日に銀行のリスク管理強化が嫌気されて2.94%の急落となった上海総合指数が、今日どのように動くかが気になります。もし大きく反発するようであれば、日経平均株価にも影響がありそうです。
今日は、5月の月例経済報告が発表されます。決算は日本製紙グループ本社など3社にとどまります。
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