ポイント
多少のモタつきを見せながらも小動きでスタートしたダウ平均株価でしたが、10時半過ぎから急速に下げ幅を拡げました。午後に入って下げ止まったものの目立った反発を見せないまま100.17ドル、0.79%安で終了しました。対ユーロでドル高が進んだことが大きな重石になりました。
米国マーケットを振り返る
ギリシャなど欧州の財政懸念を背景にユーロ安ドル高が進みマーケットを冷やす一方、5月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値がコンセンサスを上回ったこともあって、ダウ平均株価は軟調ながらも小動きで始まりました。
しかし、ザラバで一段とユーロ安ドル高が進んだため、10時半過ぎからダウ平均株価は下落基調が鮮明になりました。
ドル高は、ドル建てで表示される国際商品の価格を引き下げました。原油価格は0.69%高となったもののザラバでは調整局面が目立っています。0.22%の下げとなったエクソン・モービルのザラバの動きにその様子が見てとれます。
ドル高はハイテク銘柄の軟調な推移も誘いました。SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が1.38%の急落となりましたが、ザラバでの軟調な展開が目を引きます。
加えて、前日に減収減益決算を発表した画像処理半導体大手エヌビディアが10.93%下げた他、出資先である中国のアリババ・グループの混乱が嫌気されてヤフーが3.61%安となったこともマーケットを押さえつける要因になったようです。ただし、ヤフーのザラバの動きを見ると、午後に入ってからは多少落ち着きを見せています。
VIX指数は6.49%上昇しています。10時半から12時にかけて投資家のセンチメントが急速に悪化した様子が示されています。
日経平均株価への示唆
ダウ平均株価のこのような動きを背景に、CMEの日経先物価格(円ベース)は9,590円となっています。月曜日の日経平均株価の寄り付きはこの近辺になりそうだと見ています。
ドル円は円安方向に戻る動きを見せていますので、この基調が維持されれば、ザラバは比較的に平穏な推移になりそうです。
ただし、為替の動きからは目を離せず、福島第1原発の1号機の状況の悪さがマーケットの上値を抑える可能性もありますので、警戒的なスタンスで臨むつもりです。
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