あまり他で見ない私のマイルール

Micky G. Albertさん
Micky G. Albertさん
 以前、GBP/CHFについてちょっと書いたときに反応があり、また最近このことについてコメントがあったので今回は私のマイルールかつ、他の方で見ないマイルールを書こうと思います。

 今まで、『損切りによらないリスク管理』という事について何度か書いてきましたが、今回は損切り活用法、そして、『ロスカットだけど損切りじゃない』事について書こうと思います。

 FXを行う上での私の超単純なルールは4つあります。

1-1 損切りラインは、ポジションを取ったところからスプレッド2個分。
 私は元々自分の意志で損切り出来る意志の強さがあまり無いと思っているので、注文と同時に自動設定するようにしています。
 よって、最初にスプレッド分負けたところから始まるので3スプレッドで切ります。

1-2 含み益が10pp~20pp出た段階で利益5ppに損切りラインを設定する。
 これによって、最悪5ppの利益が確定。

1-3 含み益が出た状況からこの含み益が含み損になりそうになったら迷わず手仕舞い
 このおかげで0.1~2.0ppくらいのチョイ利益もいっぱい発生します。

1-4 含み益が増えたら逆指値を時々引き上げる。
 これを行うことで、リミット設定を行う人よりも先日のEUR/USDの暴落の様な時には巨大な利益を生み出せる。

 このやり方だと、

・連敗しやすい。
・チョイ利益で終わるポジが多い。

 というデメリットがあります。また、私がスキャルパーの様な感じに見えやすいのですが、このチョイ利益に終わるポジが多いことに起因していると思うのですが、目指す方向はスキャルパーではなかったりします。
 したがって、沢山取引を行う必要性があります。
 しかし、私は断固としてこのルールで取引を行っています。

 というのは、トレードの利益というのは

( 総勝ち数 x 平均勝ち幅 ) - ( 総負け数 x 平均負け幅 )

 なのですが、このうちの自身の意志でコントロール可能な事は

 平均負け幅しかありません。自身の意志でコントロール可能な事がこれしかないので、この平均負け幅をコントロールできる逆指値をしっかり行う事が重要です。多くのトレードの基本について語る本や日記で、大損失を行わないために・・・という事で語る人は沢山居り、非常に重要な事なのですが、『負け幅のみが自身の意志でコントロール可能』という事について触れている人がほぼ皆無なので記しました。
 また、この平均負け幅を自身の意志で完全にコントロールする為に、24時間動いている業者でFXを行うこと、金曜日に必ず手仕舞う事でGDやGUの餌食にならずに済むという事も私にとって極めて重要なリスク管理になっています。

 トレードで損切りやリミットの設定を行わない場合、以下の5個の状況が発生します。

2-1 大利益
2-2 やや利益
2-3 ほぼプラマイゼロ
2-4 やや損失
2-5 大損失

 この5つが平均して発生すると長い目で見ると一見プラマイゼロに見えるのですが、実は違います。
 100万円で開始し最初に大損失がやってきて30%負けると残りは70万円、ここから大勝ちし30%回復しても91万円。
 反対のケースで100万円で開始し、最初に大利益が出て30%勝つと130万円、ここから大敗し30%損すると、91万円。
 つまり、平均して2-1 ~ 2-5 が発生すると負けるんです!
 このことは極めて重要、それ故自分でコントロールできる唯一の要素である『平均負け幅』を縮め、2-5の大損失を減らすことが非常に重要になってきます。逆に言えば、この2-5さえ皆無であれば、残りは丁半博打でも増えていくでしょう。

 1-1を行うことで、2-5の一番怖い『大損失』を完全に排除。
 1-2を行うことで、10pp~20pp以上の利益が出た場合に2-4も完全に排除。
 1-3を行うことで、含み益が出た場合に2-4も完全に排除。
 1-4を行うことで、2-1の最も嬉しい『大利益』率を高める。

 事を実現しています。この状況がより信頼性のある形で発生するようにする為、取引回数を多くしています。(よってこのやり方は取引回数の少ない人にはおすすめできません)
 又、私は為替を行っている時間かなり緊張し、怖い顔をして行っているのですが、このストレスで毎回整体の先生に首をしっかり見てもらっています。酷い時だと首だけで2時間位診てもらっている事もありました。
 為替を行っている時にストレスのある時間を減らすという事は、利益が乗っている時間を増やす。という事になるので、1-1を行う事で

 為替を行っている時間のうち、含み損に耐える時間を減らす。

 ことと、1-4を行うことで

 為替を行っている時間のうち、ニコニコしている時間(私はこれを『ニヤニヤタイム』と呼んでいます)を増やす。

 事を実現しています。


 私は金曜日もこのやり方で沢山ロスカットが出ましたが、500pp近く勝ちました。(まぁ金曜日はEUR/USDがボロイ相場状況でしたので偉くも何でもないですが・・・)
 また、ロスカットが出ましたが損切りはしていません!

 『馬鹿な事いうんじゃないよ!!!!』

 と思う人も多いと思います。
 なので、ロスカットしても損切りにならない方法を以下に記します。

 『その日の全てのロスカットしたトレードについて反省会を行う』

 ことです。
 これを行う事で、

 ロスカット=お金を失った=損

 ではなく、

 ロスカット=その時のポジション取りがどうして間違っていたのかという情報を買った!

 となります。
 これを行うと、以前から一貫して書いているように『構想』→『準備』→『実行』→『後始末』のうち、『後始末』が毎回しっかりと行えるようになり、次回以降に漠然としたポジションを取らなくなるので少しずつ勝ちトレードが増える事になります。
 意外なほどに勝ち組トレーダーの人でもこの『反省会』を行わない人が多いのですが、スポーツでは試合の後の反省会、仕事ではプロジェクトが終わった後の反省会を行うのが当然なのですが、どうしてトレードでこれを行わない人が多いのか…私は全く理解できません。

12件のコメントがあります
1~12件 / 全12件
リッキー8さん>
 こんばんは、コメントありがとうございます!
 お久しぶりです!
 トレードの場合、単にトレードで浮いた沈んだとは別にトレードを行っている間にそれだけで失われている物の分もペイしてないとならないのが厳しいところです。
 私もFXを始めてからどんどんポジションが大きくなってきていて今、このストレスを軽減させる方法の開発を行っているところです。本当に、ストレスはドンドン大きくなっていくのにポジが大きいという事はそのまま利益になっていくので止められない・・・。怖いものです。

 逆指値、これをかけてこれに引っかかって負けた時は後でちゃんと反省会を行う。場が引けて含み益が出ている状況になったら逆指値を引き上げ、最悪の事がおきても利益が出た状態で切られる様にさえすれば自然と儲かると思うんです。

 2-5 が発生しなければ、ここでアクティブに日記を書いている方の情報を見て、トレードしていればかなり勝ちやすいと思います。一方、2-5が発生してしまえば、それだけでどうしても負けていかざるを得なくなります。

 最後に『反省』ですが、これが結局次への『準備』や『構想』につながるので、お忙しい時でも少しでも行うように心がけて下さい。私の様な物が言うのも生意気に見えるかもしれませんが、本当にこの『反省』パートがあるのか否かは相場でのテクニックがいくつもあること以上に重要です。
おはようございます~
最近、ご無沙汰してました^^;

5/10のコメント
1. そのあとのトレードに悪影響
2. 本人にストレスがたまり日常生活に悪影響
3. 機嫌の悪そうなりっきー8さんの雰囲気が家族に移っておうちの雰囲気も悪化
4. 含み益が0になってから切るまでに耐えていた時間

まったくその通りです。
ついでに「本業の仕事に手がつかない」
「人との会話も上の空~」

お陰様で「損切り」については、自動売買を設定しておくようにしています。
仕事がお休みの日で画面をずっーと見る機会があっても設定しておきます。
過去何度かザラ場を見ていて、含み損になっても「騰がるだろう、リバするだろう」と
耐えてしまい大損してしまった!経験があるからです(笑)

修行が足りず、今だ「反省」の時間が足りません…
梅子さん>

 こんばんは、コメントありがとうございます。
 雇用統計、強烈にEUR/USDが下げましたねぇ~。ああいう判り安すぎる場面があるので指標がやめられないです。
 今回の日記も参考になったようでなによりです。梅子さんはほぼ株式だと思うのですが、EUR/USD , USD/JPY , CHF/USDの3つだけ為替もチェックすると株式を行ううえでも有利になると思います!
maichさん>

 こんばんは。こめんとありがとうございます。
 まさにそこなんです・・・。この含み益→損切りになってしまうと、メンタルにかなり悪く以下の害があるんです

1. そのあとのトレードに悪影響
2. 本人にストレスがたまり日常生活に悪影響
3. 機嫌の悪そうなmaichさんの雰囲気が家族に移っておうちの雰囲気も悪化
4. 含み益が0になってから切るまでに耐えていた時間

 と実は失ったお金以外にこれだけ害があるんです。
 一方少しでも利益が出ていれば、1~4の害もかなり軽減できます。
 FXの場合、トレードでの収支とは別に本人はそこにかかわった時間を失っているのでこれもセットで収支を考えたほうが公正だと思うのですが、精神的に良くない状況がトレードによって発生してしまうと収支とは別に損しちゃうのでこれを出さないようにしたいですね。

 私はこのもんだいのうちの1,2が非常に大きく、影響多大で『このやり場の無い怒りをどこへ・・・』というオーラが出まくっていたのでこれが発生しないようにしていったら現在のやりかたにいきつきました。


 ひとつのポジへの固執も似たところにあるかなと思います。
 ポジに固執すると

 含み益→損

 少しの利益でも決済すると

 ちょっとの確定利益 + さらに安く買った新ポジション!

 ということで、良いことが増える!と思うと『柔軟な姿勢』というよりも自然と少しの利益で決済できるようになると思います。
梅子さん
今晩は。

雇用統計

みました。

今回の、日記も読ませていただきまして。

とても参考になります。

何時も、ありがとうございます。
maichさん
こんばんは。

>利益が出ていた状況からマイナスになって決済というのが果てしなく腹が立ってしまい
そうなんです~これですこれ!(^_^;)
すごく腹が立つのと、言葉も発せないほどの脱力感…。
精神衛生上非常に悪いのです(-_-;)
で1-3が出来ないばかりに結果2-5まで行きついてしまう…(-_-;)
そんな思いをするくらいなら、たとえ少しでも利確した方が、次のチャンスも狙えるだろうし…言うはたやすく行うは難しなのです(-_-;)
でも、これを克服しないと次には進めませんねっ(^o^)丿

>結局のところ、その時に持っていたポジで大きな利益を出す必要性は無い
ひとつのポジションに固執しないよう、柔軟な姿勢で望めるようがんばります(^^

こうやって一つ一つ試して、この積み重ねで自分のルールが確立されるのでしょうか…(@_@;)サキハナガイ
maichさん>
 こんばんは、コメントありがとうございます。

 1-3を行うか否かは人によって意見が分かれる面があるとは思うのですが、私の場合は利益が出ていた状況からマイナスになって決済というのが果てしなく腹が立ってしまい後のトレードに影響があるので少ない状況でも利確するようになりました。
 これは、もともとFXも株も9割近くの人が損をするということにもとずいている面もあります。「まず、生き延び、それから儲ける」ということと、リスク管理ってなんだろう?と言うことを考えてのことです。
 ちなみに、この利益が低い状態の利食いをした場合で買いから入っていた場合は、

1. 利益が10pp位あったけど下がってきた
2. 利益が2pp位まで下落!マイナスになったらいやだから利食い!
3. しばらく待ってもうちょっと押すのを待つ
4. 再び買いでエントリー。

 たいてい以上の様なやり方でもうちょっと安いところからエントリーする様にします。
 結局のところ、その時に持っていたポジで大きな利益を出す必要性は無いので
 
1. 最初のポジでちょっと利益
2. 次のポジで大利益

 という感じで何度もポジって沢山利益を出す!と思うと精神的にかなり楽になると思います。
 FXをやっていると意地になりやすいと思うのですが、くれぐれもお気をつけ下さい。この『意地』になったモードは既に感情は穏やかではなく、敗戦モードに片足を突っ込んでいます。私も取引数が多いときはシステムトレードと間違えられるほどトレード回数が多い(一日で1000回を超えることがレアではないです)と同時に気が向かなかったり、いらいらしていることがあったり、気になることが他にあるときはやらないことにしています。

 ポジションをとらない事のメリット・・・

 それは!

 不敗で居られる!

 ということなのです。つまりやらなければ負けたことの無い人であるので9割の人が居なくなってしまうFXの世界で不敗で居られるというのは大きなメリットだと考えるようになると変わってくると思います。
花咲さん>
 こんばんは、コメントありがとうございます。

 手動トレーリング、早速試されていますか!しっかりデモトレで実験をしているところが手堅くてよいと思います!
 プロ野球の選手でも新しい変化球を使うときには2年前くらいの秋のキャンプから準備を行い、紅白戦でちょっと使うとか、シートバッティングでちょっと使うとかしてやがて実践で使うのでこういう練習を行っているというのは勝率はさらに引き上げると思います。
 
 このトレーリングは簡単な上、リスクも少なく、かつ大型トレンドにのっちゃえるチャンスが拡大するのでシンプルですが、いいことばかりなので早く実戦投入できると良いですね!

 日記でも謙遜されていますが、かなりの腕だと思いますよぉ~。
maichさん
Mickyさんこんにちは。
またもや詳細なご指南ありがたいです

私は1-3がどうしてもできないのです(-_-;)
ポジ取ったならこんな利益で逃げる訳には行かない!!
と意地を張り強欲になりせっかくの含み益が逃げていくのです…。
でも「コントロールできるのは負け幅だけ」なんですね!
頭でわかっているつもりでも、感覚では理解していませんでした(-_-;)
今回の日記を拝見して「気づき」を得られた気がします。
益はトレードに乗れば自ずと上がるもので、自分で上げることはできない…。
だから、唯一コントロールできる損をいかに少なくするか、ということなんですね!!

心して取り組みたいと思います(^^
Mickyさん、こんにちは(^^)。

いつも、すごく勉強になる話題をありがとうございます。初心者の私には、ついていくだけでも難しいですが、手動トレーリングは先日より実践しています。(デモトレですが)

スプレッド何個分、というロスカットは、今まで考えたこともありませんでした。利益を何pipsというのも、やったことがありません。私はどちらも始めに金額で決めてから、建て玉を金額に合う大きさに調整しています。

どこでエントリーし、ロスカットをどこに置き、利食いをどこに置くのか、両者の値幅をどう取るのか、未だによく解っていない私です。(つまりは何も解っていない(^_^;))

一応、日足や2時間足、5分足などのロウソクと、移動平均線を見て、とんがった所か、平らなところ(なんだそりゃ)に、適当に決めていますが、良い位置を見つけるのはなかなか難しいです。

基本的な自分のルールも、まだ定まっていないし、実はテクニカルがわかっていない状態なので、私はまず基本を固めるのが第一目標です。
kattanさん>
 おはようございます。コメントありがとうございます。

 反省会、株もFXも普段の生活も同じだったりします。
 デイトレもスイングも結局は同じでポジション保有時間が少し違うだけなんだと思います。(長期はちょっと違っていると思います。)
 FXのデイトレだと株式に比べ

1. 値動きが大きいので何度もポジる
2. 24時間動いているので株よりポジションを何度も取りやすくなる

 ので『構想』『準備』『後始末』が失われやすく、結果負けやすくなる面があります。同時にこのあたりを意識するとポジションを取る時間帯が減り、結果的にポジションを取る時間帯が決まってくるのでその時間の値動きに対する勘が働きやすくなり、勝ちやすくなると思います。
kattanさん
~①( 総勝ち数 x 平均勝ち幅 ) - ( 総負け数 x 平均負け幅 )
  ②『負け幅のみが自身の意志でコントロール可能』
③その日の全てのロスカットしたトレードについて反省会を行う
あれっと思いました。株では私もやっているんですがFXはデイトレとばかり
省略している部分でしたから。よく考えてみると投機だから同じなんですよね。
どうも、株のスイングとFXのデイトレを違う視点でとらえていました。
勉強させて頂きました。ありがとうございます。
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