一昨日、東京電力と政府から、放射能汚染に対する復旧工程表が発表されました。10年は住めないとまでいわれていましたので、来年には帰れるという希望が出てきた点では一歩前進です。不確定要素を嫌う株式市場にとっては、久々の好材料かと期待したのですが・・・。
ところが市場の反応は、朝方こそ東電の株価が買い気配で始まったものの、その後は下げに転じ全体でもマイナスで引けるという結果になりました。
100年に一度の大震災と大津波の衝撃は、生き残った幸運の人たちにも「明日はわが身」という思いで、「これから100年間大災害はない」と考える人がいないのも無理ありません。
でも、災害から1ヶ月も経っています。「もし災害が起こらなかったら株価はどうなっていたのだろう」と考えて見てはどうでしょうか。この間の世界の株価から見て、12,000円が見えるところまで上がっていたでしょう。
なぜ大震災が起きたのでしょうか。「地震の予知は不可能」だと学者さんはいっています。偉い人たちは、だからこそ「想定外の事態に備えておけばいい」などと、脳天なことをいっています。
分からないことをもう一つ。阪神大震災も今回の東日本大震災も、自民党からの政権交代があったときに起こったという事実をどう解釈したらいいのでしょうか。単なる偶然なのでしょうか?
政治に対する不信と天災とは関係がないと思いたいのです。震災から1ヶ月、菅さんは一生懸命にやっています。そんなに間違ったことをやっているとは思えません。欠けているのは信頼感です。復興に当たっては信頼の置ける人にやって欲しいと思います。各党が復興計画をはっきり明示して、総選挙に訴えるべきです。そのうえで選ばれた政党に文句をつける人はいないでしょう。こんなときに総選挙をというのは民主党だけです。
私は、ツキのない今の政権では株価の回復を期待していません。