4/17のメモ 究極の選択?

minnsann123さん
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サンデル教授の「究極の選択」という授業の放送を見た。講義形式で、道徳・哲学について参加者と議論する番組だ。

4人の命と1人の命のどちらを選ぶかなどの、選択を通して人の道徳を正義の視点から論じられてきた。

 

今回は、日本の震災を取り上げて、国際的なディスカッションとなった。詳細は避けるが、次の点が心に残った。

1 原発の危険と貢献度を考慮したら、原発はなくすべきかどうか。

  東西を問わず意見は分かれたが、リスクをどう減らすかの課題が残っても、原発を継続するべきとの意見が多かった。

2 日本人の単一民族性が、共同体意識を支えているようだが、その意識のデメリットはないのか。

  一つだけ意見が出されたが、いくつかカットされたような印象を持った。カットされていないとしたら、教授が望んだ方向にいかなかった、だけのことかも知れない。しかし、カットされたとしたら、この部分には日本の弱点がはっきり出されていることになる。(風評被害、買い占め、火事場泥棒や便乗値上げ、預金引き出し詐欺、など、暴動にはならなくても、悪質な事件が少ないながらも続発している)

 

 つまり、みんなで○●しようとなったら、逆らえない心理状態になる、個人の意見が出せない傾向が強いということだ。「長いものにはまかれろ」とか「寄らば大樹の陰」、かつての非国民や人種差別問題も絡んでくる。

 

福島原発は、アメリカの技術で作った、というような記事を見た。設計的なミスがあることはかなり前からわかっていたとも書かれている。真偽の程はわからないし、風評被害に繋がるかも知れないので、これ以上は書かないが、数十年前の原発反対運動があったときの議論が再燃しかかっているのかも知れない。

 

前置きが長いが、今日、原発の処理の中期計画が出された。テレビで第一印象を語る人が報道されたが、「妥当じゃないか」「計画どおり実行して欲しい」など、当たり障りのないコメント、が。放送されたのは、当然テレビ局の報道責任者の選択によるもの。これをもって世論とは見てはならない。

これまでの経緯からすると、充分な議論は時間的に難しく、課題を解決するためのデータも不充分な中で、政治的にあるいは経済的にぎりぎりの段階だから出されたような内容。根拠は、以前からわかりきっていたような技術的な内容と、ステップで途中までしか発表されていないから。ただ、今回を10段階ある内の2段階まで、というなら、妥当と思わせる内容といえる。(実は、20段階あるんだなどといういいわけを後でされる可能性はあるが)

 

もうひとつ、中国が物価上昇に対応するため、利上げに踏み切り、銀行の預金準備率20%超となったようだ。

前から国際的に利上げ観測・期待があったが、ここへ来ての発表。日本やアメリカ、世界の経済競争力が下がっているところで、対外影響を少なくできると踏んだのだろうか。金余りが、日本に向かいづらい状況だから、中国などに流れるのを防ぐことになるのか。

 

為替が円高、経済復興の長期化観測、世界経済の足踏み、それに自民党や民主党の一部が政局混乱を増大させる動き、など、今週は、じり貧相場とみるしかない。ただ、投機で上げ下げは継続されるので、要注意とも言えよう。個人のスタンスは、売り時を探ることになるか、密かに投機買いを検討するか、いずれかは週明けの寄り次第。

なお、為替は円安に向かうはずだが、買い需要がまだあるのだろうか。また、Boxの下のレンジに入ったとすると、水準としてはまだ円安なのだろうか。このあたりも、要注意。

 

 

 

 

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