以前「損切り出来ない方へ」というタイトルで日記を書きましたが今日はその続編です。
ロスカットではなく損切りという表現を用いるのは両者の間に若干相違点があるからです。
損切りの目的は資産の減少を最小限に食い止める為であることは言うまでもありませんが
売買する度に現金を受け渡しする訳ではないので金銭感覚が麻痺し易くなります。
その結果少しくらい株価が上下しても反応が鈍くなり
ついつい損切りが遅れたり怠りがちになる恐れが生じます。
マイルールを作って機械的に損切り出来る人はいいのですが
出来ない人は塩漬けの山を築くことになり兼ねません。
運良く塩漬け株が元値に戻ればまだ救われますが、塩漬け期間が長引けばそれだけ機会損失が増え
大切な資産運用に支障を来たすことになってしまいます。
そこでなかなか損切り出来ないという人は次のような考え方をされてはどうでしょう。
(説明を解かり易くする為に売買手数料や税金は無視します)
100円の株を10000株買うと購入代金は100万円です。その株が95円になれば下落率は5.0%ですが
95円から100円に株価が戻る為には5.3%上昇しなくてはなりません。
つまり株価の変動幅は同じ5円でも下がる時より上がる時の方が変動率が大きいのです。
そう考えると株価は下がるより上がる方が大変だということが解かります。
もう一つ、資金100万円で株を始めた人が50万円まで資金を減らした場合減少率は50%です。
しかし50万円の資金を100万円に戻す為には50%ではなく100%のパフォーマンスが必要です。
変動額は上下どちらも50万円ですが、率で考えれば50%と100%という大きな違いがあるのです。
この様に株価の変動幅を額ではなく率で考えると
損切りの重要性が改めて認識出来ると思います。