節電するとデフレ脱却景気回復

火の用心さん
火の用心さん



原発事故で電力不足が騒がれています。 東京電力管内では、4月5月の計画停電は見送られるそうですが、夏場が心配ですね。

昨年の夏の電力使用量は最大で6000万キロワットですので、現行の設備(4000万キロワット)では全く追いつかないレベルです。 東京電力としては、火力発電所の復活やその他もろもろの手を尽くして5000万キロワットまで供給できるようにすると言う事ですが、それでも1000万キロワットほど不足します。

足りない分は輪番計画停電や、企業・個人の節電に頼るしか方法がありません。

物を作る企業が停電や節電のために工場のラインを止めると当然生産性の低下につながります。 生産が落ち込むと物不足に陥ります。(今までが作りすぎだったのかも知れませんが) 物がなくなると今のうちに手に入れようと考えるのが人間の性です。 そうすると、値上げがしやすくなると思います。 かつてのオイルショックの時のように。

停電や節電のためにラインを止められない工場はどうでしょう。 ラインを一旦止めてしまうと復旧するのに時間がかかってしまい、生産性が著しく落ちてしまう工場も少なくないと思います。 そういう工場がまず思いつくのは自家発電です。 自家発電と言っても太陽光や風力では全く追いつかない為、発電機を使うのではないでしょうか。

発電機には、タービンを回すためのエネルギーが必要になります。 手近なところでガソリンによる発電機です。 縁日のたこ焼きやさんがよく使っているやつ。 企業の場合もっともっと大きいものが必要だと思いますが。 そうかガスを利用したものなど。

ガソリンを使うと言う事はガソリンの在庫が少なくなりますので、やはり値上げしやすくなります。 それでなくても為替が円安の流れとなっている為、今日現在でも値上がり傾向です。

ガソリン価格の値上がりは発電だけではなく、すべての物の値段に影響しますので、いろんな物の値段の上昇につながって行きます。

したがって、「物の値段の上昇」=「デフレ脱却」と言う事です。

日銀がいくら頑張って資金供給してもなしえなかった事が、大地震一発で解決するとは何とも皮肉な話です。

あとは景気回復ですが、デフレ時のように物の値段が今日より明日の方が安くなるのなら、買うのを待ちますよね。 しかし逆に今日より明日の方が高くなると言うのなら、今日のうちに買おうと思いませんか? 高くなるのを待って買う人は少ないと思います。

それが消費者心理で、それが良いように回って行けば景気回復につながると思います。

今のところフィクションですが、こんなシナリオは如何でしょう?


火の用心さんのブログ一覧