はるるっぴさんのブログ

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一年半前の投資ノートを振り返って

ひとりごと日記です。

 

ひさしぶりに鳥取県に行くことがあった。
人があまりいない。ご年配の方が多く、若い人を見ると驚いたりした。

 

せっかくだから鳥取砂丘を見に行ったら
そこには人がいた。

 

「地方経済もなかなか厳しいものがあるなぁ~」と改めて思った。

 

私こと

日経新聞の切り抜き記事を貼ったりして
投資情報をノートにメモ書きしている。
(最近は、時間がなくて書くヒマがなかったりする。)


見るヒマはあるので、ちょっと昔書いた日記を参考にする。
1年半前(当時の日経平均10,300円くらいの水準だった。)
一部をメモ形式の日記にして振り返りたい。

 

専門的なプロではない「素人の視点」です。

(1年半前に書いていたメモです。新しい情報を書き加えたところあり)
※印は書き加えたもの。

 

・日経平均株価

 

長引く需給相場で、日経平均株価ですら仕手株化している。
ファンダメンタルズ通りにならないので、株価の動向は読み切れない。

 

・中国

 

中国が本当によかったらバルチック海運指数が上昇し
倉庫に在庫がない状況になればよい。
しかし、倉庫の中は見せてくれないからよくわからない。

 

モノが本当に動くときは、電力使用量、海運が動き出す。

 

・米国の消費

 

まだまだあがっていない。
消費者信用残高が減っている。

自動車ローン、カードローンなど伸びないと
個人消費は伸びない。

 

・鉱工業生産指数(日本)

 

前年比は、水準を見る。
前月比は、方向感を見る。

 

前年比、前期比どちらと比べているかは
とても重要です。

 

どこと比べているのか。

長期投資家にとっては、前年比の方が重要だと思う。


絶対的な水準が重要なのは
企業には、損益分岐点がある。

 

絶対的な水準が良くないと

企業は、新しい人は、採用しない。
新しい設備投資はしない。

(ただし、リーマン・ショックのときに延長した設備投資を
2年後の2010年にしている企業はある。)

 

さらに、リストラし生産調整・工場閉鎖などをする。

大手金融機関などシステム部門の設備投資を
40%予算カットされているところもあると聞く。


損益分岐点が20%くらい上になると

人を採用し設備投資をして、良い回転になる。

 

・アメリカのISM

 

アメリカのISM製造業景気指数は
50が分かれ目になる。

 

アメリカでは、重要な指標ですが、感覚的なところもある。


減らした在庫を戻しただけの、気分だけの側面もある。
設備投資をしないと改善したとは言えない。

 

通常ならば、参考になるが
今は通常の在庫循環的な好不景気ではない。

 

アメリカの消費が借金消費に支えられていたものだから
借金を返すまで、本格的な回復はあまり期待できない。

 

・アメリカの住宅

 

周知の通り、アメリカは中古住宅市場に注目する。
住宅については、ヨーロッパも日本人と感覚が違うでしょう。


アメリカ中古住宅市場

高値から2~3割下がったら
待っていた業者などが買う。

 

しかし、本格的に下がるのは
それから・・・

 

日本のバブル崩壊の歴史から学ぶべき。

わたしの先輩もゴルフ会員権を持っているが
本格的に下げ始めるとキツイものがある。

 

・アメリカの失業率

 

このような失業率になっているのは
アメリカの大恐慌以来になる。

 

当時は、建国以来アメリカは若かった。

ケンカもできた。

 

今は、どこかの国と同じで、さまざまな分野で制度疲労を起こしている。

 

半年以上仕事につけていない人々がどんどん増えている。
雇用保険がもらえなくなっているのに仕事が見つからない。

仕事を捜すのをあきらめている。


この人たちは、失業者に含まれなくなる。

雇用申請をしないと分母にならないので
注目のアメリカの雇用統計を見るときに注意したいもの。

 

表向きの失業率(雇用統計)と
本当の失業率との間にある
投資家の認識の違いをどう判断するのか難しい。

 

・日本の学生の就職活動

 

日本の学生も就職活動で厳しい現実に直面している。
有効求人倍率や失業率も良くない(悪い)。

 

日本は、雇用調整助成金が厚いうえ
アルバイトも含むので(派遣社員の待遇の問題もある。)
実体は、アメリカと同じくらい悪いかもしれない。

 

・インフレとデフレ

 

日本は、長らくデフレと言われてきた。

世界経済の景気後退だけでなく
足元の商品価格の上昇で悪いインフレの匂いがする。

 

デフレは、モノが売れないことを意味する。
小売りは緩やかなインフレにならないと
なかなかモノが売れない。

 

緩やかな良いインフレになってほしいものです。

 

・日本の公共投資

 

日本は、個人消費が60%、アメリカは個人消費70%くらい。
日本では、主なところで公共投資と設備投資。
日本は、公共投資で支えていた面もある。

 

設備投資について
日本は、世界に設備を作る機械の技術は圧倒的に強かった。
今もそうですが、技術面では、韓国、台湾も実力をつけてきており
予断を許さない状況になっている。

 

・感覚指数

 

金融の世界でも感覚指数がある。
企業に対して、感覚的なものを聞いている。

日銀の短観DIもそうでしょう。

 

たとえば、このような指数のアンケートを見て
わかりやすく書くと(イメージ)
「良い」、「さほど良くない」、「悪い」

となる。

 

前回悪いと書いて
今回も悪いにすると

 

本当は、悪いことを意味するが(前回と同じで悪い)
変化のないことになる。

 

このあたりが統計のマジックになる・・・

 

リーマン・ショックで、あまりにも落とした反動もある。
株価も上昇しているので雰囲気的なものもある。

 

・世界の貿易

 

多くの国で輸入も輸出も落ちている。
新聞などの見出しで、「改善した」とあっても


中味を見れば、ガクンと落ちたところで
誤差みたいに戻っている経済指標もある。

 

・CDS

 

CDSの胴元は、AIGだった。

リーマン・ショックのとき
このAIGを潰したら、日本ではT海上やN生命すら危なかった。
AIGの保険を一杯持っていた。

 

金融システムが落ち着いたようにも見えるが
仕方、やり方がお金をジャブジャブにしているので好ましくない。

 

欧米の金融機関も昔の山一證券のように
簿外でやっている。

 

簿外で問題を解決することはできない。

 

・20世紀最強の投資家ウォーレン・バフェト氏

 

長期投資家ならば知らない人はいない
ウォーレン・バフェト氏

 

以前の発言に注目したい。


「金融システム救済のために投じられた巨額資金がドルを脅かす」
「大量の金融特効薬が引き続き投与されており遠からず副作用が出てくるだろう。」

 

昨年まで景気が回復したように思えたのは
世界の政策当局による財政出動によるところが大きい。

 

財政出動は、すでに限界にきている。
あと、金融緩和でしょう。これについてもいずれは、限界が来るでしょう。


限界が来る前に、最後のバブルがあるかもしれない。

特に日本もそうですが、自動車は、波及効果が大きい。
補助金がなくなれば、効果は、いつまでも続かない。

 

リーマン・ショックのあと、大企業は
コンピューターで在庫調整を急速にした。

 

その後、財政出動があり、あわててモノを作り出したが
財政出動には、限界があり、すでにアメリカも日本も臨界点に来ている。


ヨーロッパについても報道されている通り厳しい現実になっている。

 

NY株には、空売りが一杯入っている。
NY株の上昇の半分は空売りの買戻しと聞く。

 

また、欧州の年金基金も決算期に株価が上昇しているのに運用成績が悪いと
国際金融の複雑さを知らない圧倒的多数の人たちから文句を言われるので
上がったところで買いに来る。

 

最後に買う人は、踏みあげられてギブアップした空売り筋など。
このあたりが一番の高値に近いところになるのでしょう。

 

日経平均先物であれば3枚で証拠金1500万円くらい。

6枚で3000万円くらいあれば、臨機応変に対応できるが

プロでもリスク管理ができない投資家がいる。

 

・ジャブジャブ金融

 

アメリカのFRBの金融政策。
バーナンキ議長のニックネームは、ヘリコプターベン
(金融市場で、ヘリコプターからお札をバラまくので)

 

中央銀行は、短期金利を調整するのがお仕事のひとつ。
{FRBのおもな仕事は物価の安定(インフレの抑制)と雇用の確保がある。}

 

中央銀行が、マーケットが本来なら値決めする長期金利も
調整しようとしていることにも問題がある。

 

長期金利は、マーケットで動くものだから無理もある。

結局、FRBはややこしいことをしている。
(それほど、金融危機は厳しいと認識している。)


悪い金利上昇を起こしやすい。

 

今のアメリカは、消費者金融(サラ金)か
多くの人が国際金融の意味すら知らない日本人しかお金を貸してくれない。

 

「アメリカの格付けはAAAですよ~」と言っている専門家もいる。

 

どうしてか

格付け会社がアメリカだから。

 


中国の格付け会社「大公国際信用評価」は、昨年11月
2ランク下げてシングルA(ネガティブ)にしている。
論理的にも真面目な分析をされていると思う。

 


テレビで報道されていたが
アメリカの一般家庭から「Made in America」以外のモノを取り除くと
花瓶と花しか残らなかった。

 

アメリカには、航空工学、軍事技術、IT(軍事と関係する)など
優れたところもあります。(資源や畑もある。)

 

そのひとつが金融ITと金融工学によって作り出された
借金消費だったと考えることもできる。

 

それが、サブプライムの地点まで行って
引っくり返った。

 

治療する特効薬(財政出動)もなくなった。
「QE1」「QE2」などの名のつく
金融緩和の劇薬が使われている。

 

根本的な治療は先送りにされている。

 

さあ、どうなるか。

 

・スプレッド

 

米国国債の2年債と10年債の利回り差(スプレッド)に注意を要する。
米国2年債などは、専門家から無視されているケースもあるので
参考にすべきでしょう。

 

イールドカーブがスティーブ化すると要注意でしょう。

 

・FF金利

 

FOMCの議事録の裏読みするために
FF先物金利をWatchしてもよい。


証券会社の資料でも見る時がある。

市場関係者は、FF先物金利を見ているので投資の参考にすべきかもしれない。


市場関係者の判断は、間違えることが多いので
現実と市場関係者の認識とのギャップを理解する。

 

・米国経済の見通し

 

長期投資家は、目先筋と違うので

長期⇒中期⇒短期

の順番で経済指標などを見ると良いかもしれません。

 

今回の世界金融危機の出発点は、アメリカの住宅バブルの崩壊にある。


出発点を間違えると、凡百の専門家のようになるので注意を要する。


そこで米国の住宅市場の動向を確認する。

株価は、短期的には需給で動くが大きな流れは
ファンダメンタルズになる。

 

今のような過剰流動性相場では、需給の把握がむずかしい。
機関投資家などの長期投資家も、霧の中で車を運転するように
嵐の中で運用するので大変だろう。

 

証券会社の資料で見ても

 

米国

 

住宅価格
住宅販売件数
住宅価格/可処分所得
住宅在庫

 

数字も良くないし、中身も良くない。

 

延滞率
差し押さえ率
住宅ローン以外の延滞率

 

これも良くない。というか悪い。

 

商業用不動産価格
破綻金融機関
金融機関の不良債権比率

 

厳しい。

 

住宅価格、商業用不動産価格、その他のローンの焦げ付きなど
金融機関を取り巻く環境は厳しい。

 

ここまでは、日本の1989年以降のバブル崩壊を勉強したり
経験した人たちは、わかるでしょう。


過去にこだわらないことも大切ですが
投資家にとって歴史は重要です。

 

今回は、日本のバブル崩壊とスケールが違う。
CDSといったツールを使って
証券化ビジネスを拡大していたのでその破壊力が大きい。

 

世界の金融機関も非伝統的な金融政策をとっている。
長期投資家も、変化に対応できるよう
スキルを磨きたいものです。

 


今回の大災害により、金融市場は、さらに混乱するでしょう。
日本国債が危ないといった話も「絵空事」(大げさで現実にはあり得ないこと)
ではなくなってきた。

 

短期的な楽観論は、何度が出てくると思いますが
金融面でも、厳しい現実が想定していた時期よりも
早く来る可能性が出てきたかもしれない。

 

今日、明日起きることを日記に書いていません。
わかる人だけ備えてもよい。
備えあれば、憂い少ない。

 

最近の記事で、ファストリ(ユニクロ)の柳井社長の言葉より

 

「今は世界がものすごいスピードで変わっている時代だ」
「一日も勉強を怠らないでほしい」

 

(2011年3月4日 日経新聞より引用)

 


 

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