3/15雑感(大地震)

MDRさん
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MDRサイトをご覧の皆様へ。
マーケットデータリサーチは今回地震で大きな被害を受けた宮城県仙台市に拠点を置いて活動しており、今回の震災の影響でしばらく更新の頻度が低下する可能性があります。楽しみにしていただいている方々には大変申し訳ございませんが、ご理解いただけますようお願い申し上げます。
昨日の日経平均は地震の影響で大きく下げました。下げ幅は633円となり、リーマンショック以降で最大となりました。また、特に午後にかけて昼休み中の福島第一原発3号機の爆発事故を受けたパニック売りが広がった模様で、売買高は過去最高を記録しました。節目の10,000円を大きく割り込み、また出来高を伴った大きな動きになっていますので、セオリー通りであれば明日以降も下落する可能性が高いと言えそうです。特に今回の場合は原発2号機の動向も不安定であり、三度目の水素爆発が発生するようであればなお大きな下落は避けられないでしょう。ただ、パニック売りであるという前提で考えれば被害状況と復興について見通しが立てばいずれ大きく反発する可能性も高いと言えそうです。
為替は一時円高に大きく振れた後円安傾向に戻ってきています。日本の危機なのにその国の通貨が上昇するというのは一見おかしな動きですが、地震後の特需を見込んだ投機的な資金の流入があったようであまり好ましい上昇とは言えなそうです。特に輸出関連産業に大きく頼っている日本では円高が復興に与える影響は小さくないはずなので、今後の動向は注意深く見守る必要があります。政府は最安値に接近するようなことがあれば介入も辞さない姿勢を見せています。
また、日銀は今日一日で15兆円のオペを実施しました。緊急の政策金利決定会合では0%-0.1%の政策金利据え置きを決定しています。明日以降も断続的にオペの実施が予想されますし、少なくとも今後しばらくは記入引き締めはあり得ないと言えるでしょう。このため、政策としては株価を持ち上げる方向に様々な手を打たれることになりますが、短期的には地震の影響の方が大きいと思います。下落の速度が速い分、回復も大きくなる可能性がありますので、反転のサインは見逃さないように気をつけましょう。
国内指標は今日鉱工業生産の発表が予定されていますが、市場はそれ以上の特大材料で動いていますので株価への影響は限定的でしょう。海外指標も日本株への影響はほぼ無視できると思いますが、今日発表されるユーロ圏の雇用統計と、同じく本日予定のFOMCの結果は確認しておく必要があります。ギリシアの破綻不安も報道されていますが、実際に破綻しない限りは日本市場への影響はほとんどないと考えられます。
日本株と、それ以上に被災地は大変な状況ですが、何とか乗り切っていきましょう。
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