ポイント
原油価格の上昇に加えて、注目の2月の雇用統計で、非農業部門の雇用者数が期待ほど増加しなかったこともあって、ダウ平均株価は反落しました。このため、月曜日の日経平均株価も下げてのスタートとなりそうですが、週末の中東・北アフリカの情勢如何では、一段と厳しい状況もあり得ると見ています。
米国マーケットを振り返る
スタートから12時半ごろにかけて大きく下げ幅を拡大したダウ平均株価は、大引けにかけてわずかに反発の兆しを見せたのですが、88.32ドル、0.72%安で終了しています。
注目の2月雇用統計は、失業率が低下する一方で、非農業部門の雇用者数が期待ほどではなかったことから、前日に大きく期待感を膨らませていたマーケットには多少の失望感が出たように見えます。
ただし、マーケットの下落を牽引した最大の要因は原油価格でした。WTI原油先物価格は104ドルを大きく上回っています。しかも上昇が加速しているように見えるのが気がかりです。
原油価格高騰の背景にはリビア情勢の一段の緊迫化があると伝えられていますが、確認できてはいないのですが、サウジアラビアにも不穏な動きがあるということで、どうも予断を許すような展開ではなさそうです。週末の中東・北アフリカ情勢から目が離せません。
VIX指数は日中に大きく上昇して、マーケットセンチメントが悪化して、投資家がリスク許容度を低めた様子がうかがえます。
ただ、終盤にかけて多少落ち着きを見せたようです。理由は不明ですが、増配を表明したウォルマート大引けにかけて反発を見せ0.12%のプラスで終えたことが目を引きました。
ハイテクの代表的な指標であるSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)は1.07%の下落となり、停滞感が鮮明でした。
月曜日の日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)は10.640円となっています。この近辺を一応寄り付きのメドトしています。
ただし、2月の米雇用統計が発表されると同時にドル円が大きく円高に振れていることが重石になりそうです。
しかも、中東・北アフリカ情勢の不穏な動きとともに、ドルが売られて円が買われるという個人的には不思議に思える展開になっています。
というわけで、月曜日にはザラでに一段と下落するような展開も想定しておく必要があると考えています。
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