ポイント
リビアの緊張を背景に、日経平均株価が続落となったような印象があるのですが、ザラバの動きを追うと、どうもそうではなさそうです。11時から12時ごろにかけて急速に進んだ円高が、後場のマーケットを押し下げたと見られます。現在、米株先物は堅調に推移しており、その動きに合わせるように日経先物も反発に転じています。
日経平均株価を振り返る
中東・北アフリカの不穏な動きを映して39円安で寄り付いた日経平均株価でしたが、すぐに下げ幅を縮小して、10時過ぎには5円高とプラスに転じました。ところが、その後は軟調な展開となり、後場に一段と調整が進み、85.60円、0.80%安で大引けとなりました。
マーケットの下落の最大の要因は昼近くにドル円が急速に円高に振れたことだろうとみています。
ソニーの株価のザラバの動きに為替の影響が鮮明です。
急速な円高の理由として、リビア問題を指摘する見方もあるのですが、国際的な地政学的リスクが高まる中で、ドルが売られて円が買われるというのは腑に落ちません。しかも、ユーロに対してもドルは売られています。国際的な緊張の高まりでユーロや円が買われ、一方でドルは売られるというのは不自然だと考えます。米国債への資金流入による長期金利の低下などが理由と思われます。ただし、現在はドルがユーロや円に対して再び強くなっています。
海外市場の動向
アジア市場は下げは優勢です。ただし、台湾(-1.67%)を除き小幅な動きです。上げているのはインドネシアと上海。オセアニアではニュージーランドが40.40%の反発となっています。1時過ぎからプラスに転じました。
欧州市場もマチマチです。オーストリア(-1.44%)、スウェーデン(-0.88%)を除いて小動きです。フランス、スイス、イタリアが上げています。
GLOBEXでは、ダウ(+47ドル)、ナスダック100(+11.25ポイント)ともに堅調な動きです。上げ幅は拡大しています。
今日は1月の中古住宅販売統計の発表があります。
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