サブプライム第三幕。モノライン波及。
住宅市況はフロス(軽微なバブル)だったゆえ、住宅ローン債権の不良化規模は莫大でないものの、住宅ローン債権の証券化バブル、ステルス爆弾(所在不明の不良債権)混在が、広汎な信用減退に(金詰まり状態)。
金融機関同士の疑心暗鬼拡大。 経済の基盤たる信用機能不全化。
本来安全性の高い個人住宅ローン債権の一部焦げ付き、証券化バブル等の問題はあるが、諸悪の根源はステルス爆弾。 フロスの焦げ付きがバブル崩壊に近い衝撃に化けている。
早期抜本解決にはステルス爆弾潜伏エリアの広汎なリセット(=公的資金大規模注入)が必要??
公的資金大規模注入なくば金詰まり状態持続で、経営不安、損失拡大の金融機関がこの先も出てくる。 背に腹替えられぬ新興国からの資金注入は公的資金注入の代替になるか?
解決には大規模資金注入や利下げが必要になるので、ステルス爆弾、サブプラ問題にケリがついたときには、過剰流動性(金余り状態)が上乗せ温存される可能性あり。
新興国成長でどれだけ吸収されるかにも依るが、事後も過剰流動性が世界経済のメインテーマに?
現状は、金余りなのに金詰まりなので、世界的に悪性インフレ(スタグフレーション)に転化するリスクあり。 特に国内外の流動性(金回り)格差が著しい日本はスタグフレーションリスク大。
日本では構造改革・歳出削減も進まず、与野党間でバラマキ合戦の最中。 ゆえに、増税、国債積み上がりで国内経済の中期低迷持続必至(ただし、輸出企業はグローバル化により海外で好調)。 ごく少数の声のでかい人間に振り回されて自爆街道進行中。
国内経済低迷ゆえ、日銀利上げ困難で、それが海外への円キャリートレード、資産逃避(キャピタルフライト)を励起している。 これは海外へ過剰流動性をバラマくのと同じこと。 内外流動性ギャップは今後も持続・拡大?