ポイント
注目を集めてきた12月の雇用統計でしたが、マーケットへの影響は限定的でした。ダウ平均株価は小幅な下げで終えています。月曜日の日本市場は休場ですが、もし開いていれば、10,475円の近辺と、多少下げての寄り付きとなったはずだと考えています。
米国マーケットを振り返る
小動きでスタートしたダウ平均株価でしたが、10時半を過ぎると調整色が強まり、1時近くには97.6ドル安をつけました。しかし、その後は徐々に値を戻し、22.55ドル、0.19%安まで下げ幅を縮小して終えています。
注目の12月雇用統計は、非農業部門雇用者数の増加が予想を大きく下回る一方で、失業率が大幅に低下するという内容でした。株価にはプラス、マイナスが拮抗して、結局限定的なインパクトにとどまったようです。ダウ平均株価の出足がそれを示しています。
ただし、為替市場はドル安に振れました。
また、VIX指数も1時頃にかけて急速に上昇しています。マーケット心理は悪化して、投資家がリスク許容度を高めた様子が鮮明です。
ということで、12月の雇用統計があまり好感されなかったことを示すようにも見えるのですが、原因は他にあるのかもしれません。マサチューセッツ州の最高裁判所が、銀行の住宅差し押さえに関して不当とする判決を下したことから、金融株が大きく低迷したことが大きく影響したと見ています。JPモルガン・チェースが1.89%と大きく下げています。
また、VIX指数の上昇を反映して、リスクマネーが国際商品から引き上げられることを警戒する動きも見られました。アルミ価格に連動するアルコアは0.37%上げているのですか、ザラバの動きを見ると、午後1時頃にかけての停滞が目を引きます。
日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)は10,475円となっています。月曜日は休日ですが、もし開いていればこの近辺での寄り付きになっただろうと見ています。
ドル円の動きを見ると、12月の米国雇用統計を引き金に、円高への振れが目立っています。
ということで、月曜日のダウ平均株価が大きく上昇するか、円安への戻りがなければ、火曜日の日経平均株価は下げてのスタートになりそうです。
米国は雇用統計というヤマ場を越えましたので、マーケットを一段と引き上げる要因がとりあえずなくなったことが気になります。
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