最近高橋洋一さんの著書である”この金融政策が日本経済を救う”を読んだ。
麻生政権下の経済政策の失敗や金融緩和に関する一般の誤解、日銀の度重なる失策やバイアスが非常に分かり易く説明されていた。
高橋さんいわく高校生でもわかるように心掛けて書いたとのこと。
この金融緩和の効果や円安派が言っている事は僕にとってすごい新鮮だった。今まで円高容認の代表格である榊原 英資さんの本とかを読んでたからね。
特に興味を引いたのが、サブプライム問題後にその影響の少ないはずの日本が大きな不況に陥ったのは、日本独自の問題で、2006年から2007年にかけての日銀の金利引き締めが原因と指摘している部分。
正直言うと、円高派の多くは基本日本の将来に対しての悲観論が多くて聞いているとゲンナリする事がある。円安派が逆にちょっとそれって単純すぎんじゃないのってぐらい問題はシンプルだと言ってるのとは対照的で水と油だ。
自分は経済の専門家ではないし難しい理論とかはわからないことも多い。こういう日記を書くと一度基礎から勉強した方がいいとか完全に方向性が間違ってるみたいな厳しいお言葉も頂く事があるし、それはそれでありだと思ってる。逆を言えばそういう意見も知りたいと思うから日記を書いている。
ただ自分のこれまでのトレーダーとして得た経験や感覚からは、緩やかな円高(50円とか言っている人も結構いる)から日本経済は復活すると言っている専門家のロジックには最近、かなり無理があると感じている。それは本とかの知識から得たものではなくて一応ここ数年トレーダーとして自分のお金をリスクにかけながら実際にやってきた経験の積み重ねからそう感じる。
円高が50円ぐらいまで進めばその方が長い目でみて日本経済にとっては良いと言っている人達もいるけど、それはあまりにも非現実的だと思う。
なぜそう思うのかと言うとそれは本当にシンプルで、そんなに円高が良いならなぜ円高になるたびに株価が下がるのだろうか?と思うから。
それも数日や数カ月の事ではない。
円高はこの10年間マーケットから全く支持されていない。
そしてそれに伴うデフレや不況がずっと続いている。
つまり円高はマーケットから支持されていないということが円高容認派が間違っているという一番の証明になるのではないか。
いくら私の理論は正しいと言ってもどんどんお金や資産が減っていけばそこに説得力はない。
あ~だこ~だ自分のやっている事を正当化して現実から目をそむけながら損切りをしない奴らがいるが円高容認派はそれと同じだと思うね。