薬害肝炎訴訟について

WEBさん
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福田首相の支持率の低下要因の一因とも言える本訴訟について個人的意見を軽く書きます。

国や製薬会社に落ち度があったのか?と聞かれればまず間違いなく落ち度はあったと思います。
具体的には自主回収をしなかったこと、フィブリノゲンHT-ミドリを承認してしまったことなどです。

普通に考えれば確かに薬害肝炎被害者はかわいそうで救済されるべき!と思うのですが、それだけではないような気もしています。

100の事件があってその内、国が70悪いという話に裁判でなったにも関わらず、訴訟側が「国が100悪いと認めないと許さない!」と言っています。これについて個人的立場から検証してみます。

本製剤が完全に安全であるという根拠が乏しいにも関わらず、古くから使用されてきた事実があるようですが、「100%大丈夫という保障がないので使用してはいけません」という話ならどの薬も使用を認証出来ないことになります。

恐らくどこかで妥協点が存在するはずなのです。
つまり「これだけの研究費を使用して、これだけの副作用の範囲内なら許容範囲であろう」という臨界点が存在するはずなのです。

そこを妥協していったほうが、仮に1万人に1人だけ何らかの副作用が発生したとしても、残りの9999人の命が助かるのです。もちろん10000人全ての人が助かる方がいいですが、費用や代替法がない早急に新薬を研究しなければならない場合などは許容範囲が広くなると思います。倫理的には許されませんが、そうやって妥協していくことは仕方がないことです。

ただし、これらの内容は「費用削減のため質を落とします」という内容も含まれる可能性があるため、見極めが重要な問題だと思います。つまり「自社の利益のために、質の落ちるより副作用のおきやすい新薬を認証させて広める」という話なら製薬会社とそれを認証した国が100%責任を取るべきところです。

今回、国が全面的に非を認め全員救済に踏み切りましたが、今回の件で「この薬を投与するともしかしたら極稀に深刻な副作用が発生するかもしれない。しかし前例ではそのような報告はまだない」という薬は全て認証が下りなくなり、代替法が無い場合は先に述べたような1人の犠牲が出るかもしれない可能性を危惧して10000人全員の命が救えないような状況になる可能性も出てきました。
福田首相はこの点について危惧して、国が100%悪かったと言い辛かったのだと思います。

しかし与党内からも非難が集中したために、全員救済に踏み込むしかなかったのです。

表面的には確かに国が悪いのです。
ただし100%国が悪いとするとこの先、どういう弊害が発生するのか?
そこまで考慮してマスコミは国および首相を批判しているのか、疑わしいところです。
2件のコメントがあります
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WEBさん
>>ミドリ十字の前身は・・・ガクブル。

なるほど。私が書いた「費用削減のため質を落とします」の部類に該当する製薬会社だったわけですね。
詳しくは書いてありませんでしたが、加熱製剤の使用を認可せずに、2年半も放置していたというのも、財の癒着に関連する問題だったのでしょうかね。

いずれにしても全員救済となると大変なことになったと思います。年金問題と同じ現象になっているのではないかと推測します。

昔の話なので、カルテも消失しているのがほとんどでしょう。カルテがなければ製剤を使用したのかどうかが分かりません。つまり、ここでいう全員救済とは一言で言うと「C型肝炎になっている人全て」になってしまいます。
主な発症経路は針刺し事故や覚醒剤注射の回し打ち、臓器移植によるものと製剤によるものですが、(カルテがないため)これらを線引き出来ないので、製剤以外の経路で発症した者も救済しなければならなくなるでしょう。

覚醒剤注射の回し打ちによってC型肝炎になった人に多額の賠償金を血税によって支払う・・・。
「全員救済」したことで新たな問題に発展しなければいいのですが。
三菱ウェルファーマ-ベネシス(旧日本ブラッドバンク-ミドリ十字-吉富製薬-ウェルファイド)。
ミドリ十字の前身は・・・ガクブル。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%89%E3%83%AA%E5%8D%81%E5%AD%97
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