ポイント
強いマーケットでした。しかも強いだけでなく、いつもとは様子の違う展開でした。前日に続いて、下落したダウ平均株価を気にする様子を見せないうえ、為替の動向も全く無視したように見えます。マーケットが、通常とは異なるロジックで動いていると推測されます。日米の株価乖離の修正が背景にあると考えています。
今日のマーケットを振り返る
8円高で寄り付いた日経平均株価は、9時半頃から徐々に上げ幅を拡大しました。後場に入ると急速に上げ幅を拡大して、201.97円、2.06%の大幅高で大引けを迎えました。
いつもはマーケットに大きく影響するドル円は、午後に入るとドル安円高に振れています。その円高を無視するようにマーケットが急騰しました。
国内要因には目立ったものがありませんでしたから、マーケットの牽引役は全く違うものであったようです。
私は、日米の株価乖離の修正がマーケットを動かしたと推測しています。
日米株価乖離の修正について
ダウ平均株価と日経平均株価の動きを重ね合わせると、非常に似ていることが大きな特色です。
ところが、7月以降はドル円が急速に円高に振れたことで、日米株価の乖離が進みました。
過去2年間の日米株価乖離とドル円の動きを重ね合わせると、見事に一致しています。
この乖離が、ドル円の円安とともに急速に縮小しています。これが、ダウ平均株価の下落にもかかわらず、日経平均株価が上昇している重要な理由の一つだと思われます。
とすれば、一体、日経平均株価はどこまで上昇するのか?
もし円安基調が続くのであれば、現在のダウ平均株価が11,000ドル程度ですから、11,000円まで上昇してもおかしくはないことになります。実際、過去の日米株価乖離の動きを見ても、乖離が進んだ後は、元に戻ろうとする動きが観察できます。
したがって、問題は円安です。正直なところ、このまま円安が進み続けるとは見ていません。したがって、日経平均株価の上昇も限定的とは思いますが、FRBの金融政策の影響もあって、世界中をお金が動きまわっている様子です。
テクニカルな指標を見ながら、マーケットの動きについて行かざるを得ないようです。急激な株価の変動に警戒は欠かせません。
GLOBEXのダウ先物は97ドル高と好調な推移です。上昇幅は拡大しています。ただし、米国株式市場の動きと日本の株式市場の連動性が最近は薄れていることを意識する必要があります。
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