2010.10.23 いつも青春!てっちゃんの株式教室・相場師日記 休日版
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<為替と世界相場>
ニューヨークと東証との乖離度が59年ぶりの異常値を示してるのだという。
景気の減速感はあるにしても、ここから急速にニューヨークが失速することは考えづらい。
ニューヨークが堅調に推移することを前提にすれば、「劣等生」東証の見直しの余地は高まる。
東証2部の出来高がピーク時の10分の一というのも「有り得ない」客観状況だ。
マザーズ指数の340ポイント前後も大底となる確率が高い。
すべてのネックとなっている為替の円高も、ガイトナー発言に微妙な流れの変化を感じる。
確かに、今はドル円が中心ではないが、「だがしかし」なのである。ドル高の余地は出てきた。
G20が終了した。
日本が期待するほどの劇的な合意はなかったわけだが、ここでも「だがしかし」なのである。
過剰な為替の自国通貨安戦争は世界経済に有害だとの共通認識で十分ではないのか。
80円90銭、80円85銭は私個人としては「ダブルトップ」となる可能性が強いように思う。
過剰流動性相場を根底とすれば、出来高を伴わない個別相場になかなか目が向かないのは理解できる。
だがしかし、それもバランス感覚で限度があるのだと思う。
エコ減税の収束から日本経済のさらなる腰折れを弱気筋は吹聴するわけだが、すでにかなり
このことは相場的には織り込まれつつある。
当欄でも、基本認識として「不景気の株高」であるべき客観情勢だと書き続けてきている。
<続・カルメン>
オペラのお話をもうちょっとしておこう。
昭和15年、今から70年前、戦争前夜の大日本帝国の芸能界の国民的大スターは「藤原義江」だった。
「我らがテナー」と、もてはやされて、山口県下関市の彼の旧居には全国から多くの芸能人が
やってきたことが推測される。
自宅の庭から見下ろす関門海峡は、彼の大好きなイタリア・ナポリ湾にそっくりだった。
今も、その場所からの見晴らしは素晴らしい。
壇ノ浦に沈んだ安徳天皇を奉る赤間神宮はすぐ側だ。
東京日比谷公園の小音楽堂は若い頃もてもてだった私の数多くの思い出の場所だ。
今のような要塞のようなコンクリートの囲いなどなかった。
デートの最中、真後ろの茂みの中には夜這いの名人たちがたむろして随分「迷惑」したものだ。
安田信託銀行、東京都民銀行、住友銀行、常陽銀行、なぜだかしらないが当時の私の恋人たちには
銀行員のお嬢さんが多かった。日本航空、ジャルの客室乗務員、キャビンアテンダントもいた。
(まだ家内とは遭遇していない)。
帝劇で歌劇を二人で見て、そして夜の日比谷公園の小音楽堂のベンチで二人で・・というパターン。
その解放されていた小音楽堂で「我らがテナー」、カルメンのドン・ホセ役で大当たりをとった藤原義江の独唱会が開かれた。
東京中が大騒ぎ、鈴なりの大観衆がはるかかなたにまで行列を成した。
木によじのぼって彼の姿を見ようとする者もいた。
今とはまったく逆で、世界の軍事大国として(今の中国のように)日本が自信に満ちていた世相だった。