米国マーケットを振り返る 10月12日

スケアクロウさん
スケアクロウさん
 米国マーケットを振り返る前に、今朝の日経平均株価の動向について一言。

 8月の機械受注は好調でした。船舶と電力を除く民需は前月比10.1%増加しています。コンセンサスは3.9%の減少でした。



 日経平均株価の寄り付きは9,473円と、CMEの日経先物価格(円ベース)を上回りましたが、この機械受注のインパクトが大きかったと見ています。

 しかしながら、寄り付き後は多少上値の重い展開になっています。おそらく、前日の米国マーケットを牽引したFOMCの議事録に示されている追加的金融緩和政策を堅持する方針が、一段のドル安円高懸念を意識させたのではないかと推測しています。

 したがって、日経平均株価は「円高警戒」つまり「ドル安警戒」の動きを見せると考えています。

 それでは、前日の米国株式市場の動きです。

 スタート直後から軟調に推移していたダウ平均株価は、2時に発表された9月21日分のFOMC議事録がきっかけで回復に転じ、10.06ドル、0.09%の上昇で終えています。



 FOMCの議事録では、仮に景気が一段と悪化することがなくても、追加的金融緩和政策を実施することが適切と指摘されています。また、物価の下落傾向に対する警戒感が強く、インフレターゲットについての議論もなされています。2010年後半の経済見通しを下方修正していることもあり、一段の緩和への姿勢が鮮明です。

 VIX指数を見ると、FOMC議事録のインパクトが鮮明に浮かび上がっています。



 大引け後にはインテルが好調な7-9月期決算を発表しました。18%増収で、四半期ベースで過去最高を記録しています。当期利益は59%増加して、一株当り利益は52セントとアナリスト予想を上回りました。株価はザラバで既に1.07%上昇しており、期待感をある程度織り込んでいたようですが、引け後の時間外でさらに0.71%上昇しています。



 為替を見ると、FOMCの金融緩和姿勢が確認されたことで、ユーロに対して大幅にドル安が進みました。





 このドル安が円高に対する懸念となって、今日の日経平均株価の重石になっていると見られます。したがって、今日の後場は為替の動向から目が離せないようです。

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