昨日は「三角関数の微分という考え方」についてお話しました。
それをもとに、今日は鉱工業の在庫循環モメンタムを見てみようと思います。在庫循環モメンタムは、出荷金額の増減率から在庫金額の増減率を差し引いて作成する簡単な景気指標です。
上の図には予想も入っています。直近の実績である8月の出荷と在庫がその後も大きく変動しないと仮定して、シミュレーションしたものです。最近の動きを拡大してみると次のようになります。
ポイントは、暑夏効果もあって多少下げ止まりを見せた鉱工業の在庫循環モメンタムですが、9月以降再び下落する見通しです。しかしながら10-12月に大底を打って上昇に転ずる兆しが明確になっているように見えます。
この鉱工業在庫循環モメンタムは昨年の2月に底を打ちました。1か月遅れてマーケットもリーマンショックから立ち直って上昇に転じました。
今年の鉱工業在庫循環モメンタムは反落に転じました。その動きに沿うようにマーケットも低迷が鮮明になりました(「景気の方向性を探る」)。
そして年末に向けて鉱工業在庫循環モメンタムは再び底を打つ兆しです。実際に底打ちを確認してからでも遅くはないのですが、そろそろ来年のマーケットの上昇に向けた準備が必要になりそうです。
この点については、FXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間達」への私の投稿記事「2011年の株式市場を読む」をご参照いただければと存じます。
この観点はかなり重要と個人的には考えています。したがって、これから何回か繰り返してお話することになりそうです。
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