ポイント
ダウ平均株価は小幅に上昇したものの、ザラバでは一時軟調な動きを見せました。ナスダック総合指数は僅かに下落しています。前日に急騰していることを考えれば、大きな反動もなく堅調だと見ることもできるのですが、金融緩和期待で楽観的なムードが支配する中での上値の重さですから、多少の警戒は必要かと思われます。
米国マーケットの動向
ダウ平均株価は8ドルほどの小幅な下げでスタートしましたが、午前中には底堅さも見せ、11時半過ぎには30ドル近く上昇しました。午後になると調整色が強まり、1時過ぎには26ドル安となったのですが、大引けにかけて持ち直して22.93ドル、0.21%高で終えています。
前日に急騰した反動も見せずに上昇を続けた続けたわけですから、堅調であったと言えそうです。
ADP社の発表した9月の全国雇用者数が、増加を予想していたコンセンサスに対して、大きく減少したことが、多少マーケットのショックを与えたようですが、結局は金融緩和期待を強めることになり、マーケットを押し上げました。
VIX指数が1.24%低下したことが示すように、マーケットには楽観的なムードが強く、投資家がリスク選好を強めているようです。
この動きを反映して、原油や金など国際商品価格が上昇しています。エクソン・モービルが1.07%上げるなど、資源・エネルギー株が堅調でした。
代表的な産金株ニューモント・マイニングも1.65%高で終えています。
その他では、コンセンサスを上回る決算を発表したコストコが1.16%上げたのが目を引きました。引け後の時間外取引でさらに0.05%要称しています。
というわけで、利益確定の動きに押されたものの、堅調な展開であったと見ることができそうです。
ただし、ハイテク銘柄には反落を見せるものが多かったようです。代表的なハイテク指標であるSOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が1.59%下落しました。この影響もあって、ナスダック総合指数は19.17ポイント、0.8%の下げで終えています。
気になること
以下は全くの余談です。
金融緩和期待に支えられた楽観的なムードが世界の株式市場を押し上げているように見えます。
経験的にはそのあとの展開に注意が必要です。
弱い経済指標が金融緩和への期待を高めてマーケットを押し上げているわけですから、強い経済指標はマーケットにとってマイナスに作用することになります。
弱い指標で上げて、強い経済指標でまた上げてというわけにはいかないのです。
ところが、好調な経済指標や企業業績は株価プラスという常識がどうしても作用します。したがって、マーケットの見方や株価判断が混乱する局面があることを念頭に置く必要があると考えています。
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