ポイント
米国株式市場の急騰を受けて、今日の日経平均株価のスタートは高くなりそうです。ただし、ザラバの上値は意外に重い可能性があることに注意が必要だと思っています。前日に日経平均株価が大きく上昇していることに加えて、ドル円が円高に振れていることがその理由です。寄り付きは9,600円の近辺を想定しています。
米国マーケットの動向
ほぼ前日終値付近で寄り付いたダウ平均株価は、調整の気配をみせないまま上げ幅を拡大して193.45ドル、1.80%の大幅高で大引けを迎えています。
日銀の金融緩和策に牽引された日経平均株価の上昇が大きく影響したと見ています。加えて、9月のISM非製造業景況指数が予想を上回ったこともマーケットを押し上げました。(「9月の米ISM非製造業景況指数はコンセンサスを上回る」)
日本の金融緩和がFRBの追加的な金融緩和策に対する期待感を増幅したようです。これが、対ユーロでのドル安を加速しました。
ドル安の恩恵を受けて、ハイテク株が上昇し、SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)が2.27%の高騰を見せています。このため、ナスダック総合指数が2.36%とダウ平均株価をしのぐ上昇率を見せています。
VIX指数は、10時に発表されたISM非製造業景況指数を境に下げに転じました。マーケット心理が改善して、リスク選好度が高まったことを示唆しています。
VIX指数の低下とドル安の進行は国際商品価格の上昇を促しました。原油価格が1.78%上昇し、それに連動してエクソン・モービルも1.72%上げました。
今日の日経平均株価は?
CMEの日経先物価格(円ベース)9,600円の近辺を今日の寄り付きのメドとしています。
ザラバも堅調な展開を期待したいところなのですが、前日の米国株式市場急騰の理由が、日銀の金融緩和策を引き金とする日本市場の大幅上昇が理由の一つであったことを念頭に置く必要があります。
しかも、日本の金融緩和によって米国の金融緩和への期待感が強まったことで、対ユーロドル安が進むと同時に、対円でもドル安が進んだことに注意する必要があります。
したがって、ドル安円高がザラバの上値を抑える可能性がありそうです。
今日は10月の金融経済月報が発表されます。決算は14社。イオン、ミニストップ、パルコなどが含まれています。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム