ポイント
日経平均株価は小幅に反発したのですが、国内経済指標が豊富だった割には、これといった特色もなく、いつものように為替の影響度の大きさを感じさせました。ただし、ドル円が為替介入のあった円高水準に近づいていることに注目する必要がありそうです。来週のマーケットの動きが楽しみです。現在、ダウ平均株価はプラス圏で推移していますが、スタート直後の上げ幅を縮小しています。月曜日の日経平均株価への影響は限定的なものになりそうな様子です。
日経平均株価の動向を振り返る
71円高で寄り付いた日経平均株価は、その後モタつきを見せながらも、10時過ぎには上げ幅を101円まで拡げました。ところが、後場に入ると一転して調整局面となり、1時前には10円安をつけました。しかしすぐに反発して、大引け前に手仕舞いの動きに押されたものの、34.88円、0.37%高で大引けとなりました。
米国株式市場が下げたにもかかわらず、高めの寄り付きになったのは、前日に190円を上回る急落となったことの反動に加えて、為替が円安気味であった影響が大きかったようです。特にユーロ円にその傾向が鮮明でした。
後場の急落の背景も為替でした。ユーロ円の動きにも午後の円高への振れが見えますが、ドル円は一段と鮮明でした。
その後のマーケットの戻りは為替の円安方向への動きでした。
今日は失業率、有効求人倍率、家計調査報告、そして全国消費者物価など8月の重要な経済指標が集中していたのですが、目立った影響はマーケットに見られませんでした。
というわけで、これといった特徴のないマーケットでしたが、やはり為替からは目が離せませんでした。注目は、円高が為替介入の時の円高水準に近づいていること。
果たして再び介入はあるのか?全く個人的な見方ですが、可能性は大きいのではないかと思っています。もしないとすると、前回介入に踏み切った時の判断の根拠が薄弱であったことを天下に公表することになります。まして「断固として」という言葉を連発して介入したわけですから、ちっとも断固としていない姿勢を見せることは、世界に恥をさらすことにもなりかねません。
したがって、来週のマーケットに為替の動きがどう影響するか楽しみな状況です。
米国マーケットの動向
現在ダウ平均株価は14ドル程度上げて推移しているのですが、スタート直後の大幅高から、上げ幅を縮めています。
経済指標はマチマチでした。
個人消費統計、建設支出など8月の統計がコンセンサスを上回りました。加えて、9月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値も上方修正されています。
一方、9月のISM製造業景況指数はコンセンサスを僅かに下回りました。
マーケットはISMの数字を気にしているように見えます。
セクターとしては、ハイテクの弱さが目を引きます。SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)の動きがそれを示唆しています。この影響を大きく受けて、ナスダック指数は4.2ポイントほど下げての推移です。
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