ポイント
今日のザラバは読みが大きく外れてしまいました。安定した為替の推移を前提に、小動きを想定していたのですが、マーケット開始と同時に円高がはじまりました。この円高がマーケットを抑えつけました。今日の米国株式市場ではダウ平均株価がスタート直後に100ドルを上回る上昇となっています。現在は56ドル高と勢いは鈍っていますが、明日の日経平均株価には追い風になりそうです。
日経平均株価の動向
前日の米国株式市場の下げに加えて、8月の鉱工業生産動向が期待を下回ったにもかかわらず、僅か4円の小幅安で寄り付いた日経平均株価でしたが、10時を過ぎると調整色が強まり、後場には下落ピッチが加速しました。190.03円、1.99%の大幅安での大引けとなっています。
日米共に、弱い経済指標がマーケットの上昇を誘うケースが目立っています。FRBや日銀による追加的な金融緩和政策に対する期待は背景にあると見られます。今日の鉱工業生産動向に対しても同様の反応が見られたことが、小幅安でのスタートの理由であると考えています。
10時過ぎからの調整を引き起こしたのは円高でした。ドル円はこのように動きました。マーケット開始とともに円高が始まり、終了とともに円高が止まっています。わざとらしい円高なのですが、マーケットを抑えつけました。
ユーロ円も似た動きです。しかも、マーケットが終わった途端に円安に戻しています。
ところで、コンセンサスを下回った8月の鉱工業生産でしたが、出荷・在庫バランスを通して見ると、ちょっと様子が違います。後ほど詳しくご報告しますが、実は僅かに好転しています。自動車の駆け込み需要や、暑夏による消費への好影響などの特殊要因の影響が大きいと見られるので、あまり高く評価するわけにはいかないのですが、興味深い内容でした。
米国マーケットの動向
ダウ平均株価は56ドルほど上昇して推移しています。4-6月のGDP確報値がコンセンサスを上回り、週間ベースの新規失業保険申請件数が予想より少ないなど、良好な経済指標が続きました。
その後に発表された9月のシカゴ購買部協会景気指数も事前予想を大きく上回っています。
このような良好な経済指標に牽引されて、スタート直後のダウ平均株価は100ドルを越える上げ幅にないました。
しかし、よく考えてみると、これまでは弱い経済指標が、追加的な金融政策に対する期待を強めて、マーケットが上昇してきました。したがって、コンセンサスを上回る強い経済指標はマーケットを引き下げなければバランスがとれません。
そのせいか、一時は100ドルを越える上昇幅だったのですが、かなり上昇幅は縮小してきました。これからの動きが注目されます。
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