ポイント
早朝に予想していた展開とは大きくかけ離れてしまいましたが、マーケットの構図は単純明快であったように思います。10時35分から始まった市場介入が日経平均株価を押し上げました。気になるのはこれからです。市場介入がきっかけとなって、その後の為替の基調が大きく変化したというケースはあまり多くないような気がします。
今日のマーケットを振り返る
55円安でスタートした日経平均株価は、10時半頃には下げ幅を100円まで拡大したのですが、突然上昇を始め、後場寄り直後には279円高をつけました。その後は僅かに上げ幅を縮めたのですが、それでも217.25円、2.34%の大幅高で終了しました。
寄り付き後のマーケットの低迷は1ドル82円台に突入したことが背景であったと見られます。そして、10時35分から始まった為替介入で状況は一変しました。ドル円15分足のチャートは非常にドラマチックでした。
その後、欧州市場でも断続的な為替介入を行っていると伝えられています。それを受けて、日経先物のイブニング・セッションは今のところ穏やかな動きです。
気になるのは今後の動きです。2005年以降は為替介入がなかったので、比較的に頻繁に実施された2003年を見ると、為替介入をきっかけに、その後の為替のトレンドが変わったという様子が見えません。それどころか、さらに急激な円高になったケースもあるようです。
2001年の米国同時テロの後に実施された介入では、その後大きく円安に振れる動きが持続したのですが、介入そのものよりも、10月6日にワシントンで開催されたG7蔵相会議の影響が大きかったようです。
というわけで、今日の為替介入は、当局が1ドル83円よりも円高の水準は許容しないとする姿勢を鮮明にしたという意味で良いニュースなのですが、今後の展開は十分に警戒してフォローする必要があるようです。
海外マーケットの動向
アジア市場はマチマチでした。来週の連休を前に金融引き締めが実施される可能性を懸念して、上海が1.33%と大きく下げたほかは小幅な動きです。
欧州市場は下げが若干優勢ですが、小幅です、ただし、僅かですが下げ幅は拡がっているようです。上げているのはオーストリアとスウェーデン。
GLOBEXのダウ先物価格は18ドル安。下げ幅は拡大してきました。
今日は、9月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月の輸入物価指数、そして8月の鉱工業生産と経済指標が続きます。
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