あと5年で中国が世界を制覇するを読んだ。中国はいろんなところで嫌われている。いろんなとこ・・・・・・どこ? という話なのだが、1970年代からモザンビーク、アンゴラに軍事支援の名目で進出。ハンガリー、ルーマニアに生産部隊として進出。アフリカ諸国へは、中国人の若い囚人を連れて行き、建設現場で寝泊りさせながら働かせる。もちろん労働賃金は安く押さえることが得きる。参考:「三つの帝国」の時代――アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか貧乏で汚い中国人の群れが住み着くわけで、当然評判も悪く嫌われている。しかし、道路の建設、ダムの建造、農地開発をやった中国人はいずれ感謝される。歴史なんてそんなものか。あと5年で中国が世界を制覇する中国という国は、90%以上が漢民族だという話があるが、どうやらそれはウソらしい。モンゴルなどにいた遊牧民に侵略されたりしていたので、いまや中国はたくさんの遊牧民族が住む国らしい。もちろん中国政府としてはそんなこと言っていられないわけで。言語を統一してしまえばもはや同じ民族といっても差し支えないレベルになることを利用し、標準語を北京語とした。今では基本的に北京語が使われているという。しかし中国は広いもので、完全ではないのだけれど。どれくらい広いかというと、イギリスと北京とが同じ大きさ。旧満州とスカンディナビアが同じ大きさ。山東省がドイツと同じ大きさ。広東省+香港がイタリア+スペイン。上海がフランス。チベット地域がウクライナとフランス。つまりヨーロッパと同じ広さなのである。あと5年で中国が世界を制覇するインドネシアのボルネオ諸島では、中国の資本が激しい伐採。原住民たちを圧迫しているらしい。東南アジア諸国には華僑のネットワークがあるらしく、タイもマレーシアもベトナムの華僑ネットワークだとか。ちなみに、タイ王室自身が中国系という話もある。マレーシアの経済は中国人がほとんどをにぎり、タイヤマレーシアの90%以上の資本は中国系。インドネシアは2割か3割の華僑パワーらしいが、都市部での華僑は強い。シンガポールはもともと華僑が作った国家。あと5年で中国が世界を制覇する東芝、日立、IHIはGEの子会社らしい。そんなこんなで、いろいろと衝撃の事実を伝えてくれる副島だが、この本だけ読んでもどうも頭がついていかない。中国のいい面を伝えていること自体は別に問題視していないのだけれど、私自身中国をいい国だと思っていないのと、副島と私の見解の相違を埋める説明がなかった。昔の本から順に読んでいくとわかるのかな。