ポイント
米国株式市場の下落を受けて、大幅下落でスタートした日経平均株価を待っていたのは、一段と厳しいザラバ展開でした。1ドル83円台前半まで円高が進む中で、為替に対する「断固たる」無政策がマーケットを冷却させたと見ています。前日にストレステストの信頼性への疑念で下げた欧州市場は、今日は上昇しています。米株先物も小幅ながら上昇して推移しています。したがって、明日の日経平均株価には多少の追い風になると期待しているのですが、為替の動きが懸念材料です。
日経平均株価の動向
127円安で寄り付いた日経平均株価はじりじりと下げ幅を拡大して、201.40円、2.18%の大幅に下げて大引けを迎えました。
今日は国内経済指標の発表が多く期待していたのですが、ほとんど影響はなかったようです。
マーケット開始前に発表された7月の機械受注が、前年同月比で事前予想を大きく上回ったのですが、寄り付きは前日のCMEでの日経先物価格(円ベース)とほぼ同じでしたから、影響は全く見られませんでした。オークマが4.47%下げるなど、機械株は低迷しています。
午後2時に発表された8月の景気ウォッチャー調査は、コンセンサスを大きく下回る厳しいものでした。マーケットに多少影響があったように見えたのですが、その下げた分はその後1時間程度で埋められました。
というわけで、相変わらず国内要因ではなく、為替や海外要因に振り回される展開が続いています。
ドル円15分足を見ると、午前中の円高への振れが目立ちます。午後になると、多少落ち着きが見られ、株式市場も下げ止まりになりました。
ユーロ円もほぼ同様の動きですが、午後にはドル円にくらべ円安方向への動きが目立ち、株式市場の支えになったようです。
相変わらず、為替の動きに神経質なマーケットなのですが、今日はマーケットの反応が多少鈍くなってきたように感じられました。単なる印象ではあるのですが、円高がさらに進行しても、マーケットが大きく反応しなくなる可能性もありそうです。
円高放置という明瞭な為替[無)政策をマーケットがかなり織り込んでしまったと言えるのかもしれません。もしそうであるならば、マーケットがかなり重要な底値に近付いている可能性もあり、今後の動きに注目したいと考えています。
アジア市場は下げたのですが、1%を越える下落となったのは香港のみ。上海は僅か0.11%の小幅安でした。
ストレステストの信頼性への疑念から大きく下げた欧州市場ですが、今日は早速上昇に転じています。ただし小幅です。
GLOBEXでは、ダウ(+27ドル)、ナスダック(+7.25ポイント)ともに、僅かながらプラスで推移しています。直近では多少上昇幅は縮小しているのですが、基調としてはかなり大きく好転しています。。
今日は、地区連銀経済報告(ベージュブック)に注目が集まっているようです。その他に7月の消費者信用残高が発表されます。
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