あおぞら郵船さんのブログ

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11/28 抗体医薬

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【取引銘柄】
 なし
【ポートフォリオ】
・アステラス製薬 100株 4,760→4,930円 +17,000円
 
戦略  +8~10%(3~4万円)の利幅を狙う
買い玉 48万円 余力 72万円
総資産 417,000円(含み益+17,000円)
 
昨日、アステラス製薬が、米の抗体医薬の製薬ベンチャー「アジェンシス」を、3億8700万ドル(約418億円)で買収すると発表しました。
新薬の有効性が確認された段階でさらに1億5000万ドルを支払い、総額で約580億円になります。昨年のフィブロジェン社導入費用に続いて、今年も研究開発費が増大することになりました。これは長期的にはプラスですが、短期的には利益の大幅減の懸念が生じます。
アジェンシスの開発品目は11個で、うち1つが第I相臨床試験中ということで、業績への貢献は4~8年先になりますが、成立特許が100以上、出願済み特許が約300というのが重要だと思いますね。
 
抗体医薬の分野では、ロシュ社などが最先端を走り、国産初の抗体医薬品「アクテムラ」を11/22日に関節リウマチ適用でFDAに承認申請した中外製薬などにも大きく水をあけられていますが、今回の買収で巻き返しができるかどうか。
リスクをとってチャレンジに踏み出したという印象ですね。
 
・アステラスの報道発表
http://www.astellas.com/jp/company/news/2007/pdf/071127.pdf

・日経ネットの記事
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20071127AT1D2708E27112007.html

 
◇抗体医薬
 
抗体は、人間が持つ免疫反応で生成される分子(タンパク質)で、異物を排除する働きを持つ。
たとえば、インフルエンザの予防接種を受けた際に抗体が作られ、インフルエンザにかからなくなることなどは抗体の働きである。
このような働きを抗がん剤などに応用したものが抗体医薬である。
ただし、動物の血清から生成した通常の抗体(ポリクローナル抗体)は、様々な抗体の混合物であり、また、人間の免疫反応で異物として認識されるため、そのままでは人間に応用することはできない。
そのために、抗体を産生するB細胞を取り出し、その細胞と無限に増殖する細胞(ミエローマ細胞)とを融合させることで、特定の細胞のみと結合する抗体分子(モノクローナル抗体)を生成した上で、
人間に使用した際に免疫反応が発生しないよう、その抗体分子を人間の抗体分子と遺伝子を組み替えることで、人間にも受容できる抗体分子(ヒト化抗体)を生成する。
遺伝子レベルで抗体分子を生成する高度なバイオ技術が求められると同時に、抗体を生成するための量産化の技術が不可欠であり、生産技術の研究が進められている。
このように、抗体医薬は、標的となる特定の細胞のみに作用する「分子標的薬」の一種と言える。現在、使われている抗がん剤は、重篤な副作用が生じることが多く、副作用の少ない分子標的薬である抗体医薬が有望視されている。
 
・実用例
 
(執筆中)
 
・中外製薬の解説HP
http://www.chugai-pharm.co.jp/ourbody/antibody/index.html

・中外製薬「抗体医薬品の研究戦略」2003年
http://www.chugai-pharm.co.jp/html/meeting/pdf/030121_1.pdf

 
◇利益確定について
私は以前は「明日の10万円よりも今日の1万円」「儲けの少なさを惜しむより、損をしなかったことを喜ぶ」というスタンスで、とにかく薄利を積み重ねていくやり方をしていましたが、そのやり方だと「薄利で売った後に、大幅に上昇してしまう」ということが、よくありました。
それでは、あまり合理的ではありませんし、なにより『予想が当たって、利益が出ない』という非常に悔しい事態を避けられますので、現在は「地合いを注視しつつ、目標株価まで待つ」というスタンスに切り替えています。
 
○利益確定スタンス(オフェンシブ)
1・基本的に目標株価まで待つ。
2・買値から上昇していくなら、売る必要はない。
3・大きく上昇するなら、その時に売ればいい。
4・下落するなら、買い増せばいい。
5・ただし、大きく下落した時には、損失が生じる。
 
「薄利を積み上げる」スタンスに比べ、「目標株価まで待つ」スタンスの欠点は、やはり「含み益は実益ではない」ということで、大きく下落して含み益が帳消しになる、さらに、含み損が発生してしまうリスクがあることですね。
前者はディフェンシブなスタンス、後者はオフェンシブなスタンスと言えるかもしれません。
 
少なくとも、現在のアステラスでは、12/3~1/18まで自社株買いが実施されますから、1/18までは高い確率で上昇していくだろうと見込めます。
よって、大幅下落の可能性は低いと考えて、薄利確定スタンスではなく、目標達成スタンスを採用することにします。
なお、アステラスでは、数百億円を投じて導入した経口貧血薬「YM311」のフェーズ2試験で、5月に劇症肝炎により1人が死亡する事故があり、その調査結果の報告が年内にある予定になっています。
万が一、悪い結果が出れば暴落必死ですが、逆に、良い結果が出れば、先日、第一三共が「プラスグレル」の小規模臨床試験が一時中止されたことを受けて暴落し、その後の11/4に大規模臨床試験の良好な結果を受けて大幅リバウンドしたのと、同様な現象が望めるような気がしますね。
 
 
「やはりリスクをとるか否かだね~」





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