斬！ザ・マーケット 2010/9/8 水曜日

[坂本 大介さん]

日経平均は５日振りの反落。４日続伸して500円程伸ばしていたので、利益確定売りが入った模様。前場ではショートカバーの買い戻しが入って下げ幅を縮めたものの、後場からは勢いなく9,226円75.32安で引け。TOPIXも４日ぶりの反落となりました。

連休明けの米国市場は、反落。WSJによる欧州ストレステストに関する報道が、欧州金融危機への不安感を再燃させてリスク回避の株売りが加速して大幅な下落となりました。ダウ平均が10340.69ドル107.24安、ハイテク銘柄のNASDAQは小幅ながら反落、2208.89ドル24.86安となっています。

通貨は激しい動きを見せています。日銀白川総裁の「金融政策は為替や株価に直接対応して上げ下げするものではない」との発言を受けて、日本の円売り介入の可能性は低いとの見方が広がって円高傾向が進行しました。欧米市場ではWSJ紙が欧州ストレステストの問題点を指摘したことで金融不安が再燃してユーロ売りが進行。ドル円は一時83.52円と1995年6月以来の水準をマーク、その後は戻して83.84-86円で引けています。

本日は、円高を嫌気しての輸出銘柄売りが入って日経平均は続落の可能性が濃厚です。民主党の代表選から政治的な動きが期待できないこと、日銀もまた介入には消極的な姿勢を見せているので円高回避の材料が少なく、日経平均は25日MAを割り込んで9,000円近くまで戻すと予想。当面は9,000円-9,300円のボックスになる予感。