猛暑効果もあって、夏場の段ボール需要が急増
<11/3期は営業減益見込むが、同社計画を上回ると予想>
11/3期の営業利益は、好条件が重なった(原燃料価格安と製品価格の上昇)10/3期比では減益となる見通しながら、同社計画を上回る可能性が大きいと考える。想定より円高が進展しており、原燃料価格高による減益要因が縮小。印刷・情報用紙等の洋紙に比べると、段ボール需要の回復は早く、価格も底堅く推移している。また、原燃料価格動向が収益の大きな変動要因となっているものの、段ボール業界の過当競争体質が改善され、ここ数年は安定した利ざやを確保する体制ができている。11/3期は営業減益を見込むが、11/3期のTIW予想ROE9.15%、予想PER9.0倍の株価に割安感があると考える。
<飲料向け構成比大きく、足元の段ボール需要は急増>
今夏の猛暑は、同社の利益増額要因になろう。段ボールの需要別では、加工食品向けの構成比が、業界平均4割強に対して同社は6割強と大きく、加工食品のうち約6割は飲料向けとなっている。11/3期1Q(4-6月)は天候不順の影響を受けて、ビール系飲料、清涼飲料とも販売が低迷し、同社の段ボール生産数量(単独ベース)は前年同期比ほぼ横ばいに止まっていた。しかし、同社の8月の飲料向け段ボール販売数量は前年同月比3割増程度で推移している模様。(佐藤 謙三)
---------------------------------------------------
コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
---------------------------------------------------