7月の耐久財受注から米国経済の方向性を探る

スケアクロウさん
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 27日にワイオミングのジャクソンホールで開催されていた中央銀行シンポジウムで、バーナンキFRB議長は、米国景気が「最近数カ月で減速した」と指摘しました。そして、経済悪化に対しては「非伝統的な手段を通じ金融緩和を実施する用意がある」と述べています。

 この発言が、マーケットに好感されて、ダウ平均株価は164.84ドルの大幅高となりました。

 そこで、ご参考までに、25日に発表された7月の耐久財受注統計を用いて、景気減速の様子を確認しておきたいと思います。

 まず、耐久財の出荷と在庫から、在庫循環モメンタムを作成します。この景気指標は、出荷の増減率から在庫の増減率を差し引いて作成します。赤い太線が耐久財の在庫循環モメンタムです。頭打ちから下落基調に入っています。バーナンキ議長が指摘する景気減速の方向が鮮明です。



 次に、耐久財の新規受注と受注残高の動向です。前年同期比増減率で示しています。注目は新規受注の動向。頭打ちが明確になっています。新規受注は極めて景気先行性の高い指標です。



 最後に、受注残高の動きです。前年同期比増減率ではなく、金額ベースで示してあります。やはり、減少傾向が鮮明です。



 9月2日に、全製造業ベースの数字が発表される予定です。

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