ポイント
「バーナンキ効果」が米国マーケットの上昇を牽引したと見ています。対ドルで円安が進んだことから、月曜日の日経平均株価は順調なスタートが期待できそうです。
米国マーケットの動向
前日終値を3.6ドル下回って寄り付いたダウ平均株価は、10時頃には下げ幅を49ドルまで拡大しました。ところが、その後は一転して上昇基調に転じ、その基調は大引けまで続き、164.84ドル、1.65%の大幅高で終了しました。
マーケットがスタートする前に発表された4-6月の米GDP改定値が、速報値を下方修正したものの、事前予想を上回ったのですが、意外なほど軟調な滑り出しになりました。
10時に発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数の改定値がコンセンサスを下回ると同時に、インテルが第3四半期の売上がこれまでの予想にとどかないと発表すると、マーケットは下落しました。
インテルの株価の動きにその動揺が現れています。
しかしながら、中央銀行シンポジウムでバーナンキFRB議長が、経済の減速を強調しながらも、成長を確保するための手段は確保していると述べたことが、マーケットに安心感を与えたと見られます。
市場心理を示唆するVIX指数は、10時頃をピークに大きく低下しています。
投資家心理が加好転して、リスク許容度が高まったことから、リスクマネーが国際商品に戻りました。原油価格が2.47%の急騰を見せています。その動きを背景に、エクソン・モービルが2.26%上げました。
というわけで、今日のダウ平均株価の急騰は「バーナンキ効果」の影響が大きかったと見ています。
月曜日の日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)9,080円が、月曜日の日経平均株価の寄り付きのメドとなりそうです。
ミシガン大の指標やインテルの下方修正の影響から、ダウ平均株価が大きな下落を見せた時点で、一時的に円高に振れたドル円は、その後大きく円安方向に動いています。
この為替の動きも月曜日の日経平均株価を支える重要な要因になりそうです。したがって、寄り付きが上振れする可能性があり、ザラバも堅調な推移が期待できそうです。
「小沢効果」もあって、円高に対する断固たる措置を強調する政府なのですが、対策を打ち出す前に、円安への動きが鮮明になってきました。
月曜日は、7月の鉱工業生産動向の速報値や小売統計の発表が予定されています。
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