昨年12月20日に「2010年の株式市場を考える・・・年後半の失速に警戒を!」というタイトルで、大まかな今年の動きについてコメントしました。そして、今年の7月1日には「2010年後半のマーケットをどう見る?」という記事を書いています。
2つの記事の共通点は、年後半の失速です。
そこで、直近のデータを使いながらフォローアップをしておこうと思います。
ます、鉱工業の在庫循環モメンタムを実績に、今後の予想をシミュレーションしたものを加えたものを示します。6月までが実績値、7月以降は予想値です。
在庫循環モメンタムは、出荷金額の前年同月比増減率から在庫金額の前年同月比増減率を差し引いて算出する景気指標で、株式市場との連動性が高いことが特色です。
重要なポイントだけを箇条書きにしてみます。
(1)在庫循環モメンタムで示された景気は明確に減速局面に入っている。
(2)4-6月のGDPが見せた減速は、在庫循環モメンタムの4-6月の減速に対応したもので違和感はない。
(3)7月から8月にかけて、在庫循環モメンタムが多少反発を見せる可能性が高い。暑夏で小売関連や家電の一部が好調だったことを勘案すると、さらに上ブレする可能性も否定できない。
(4)ただし、基調は下向きであって、それに対応した投資戦略をとることが望ましい。
(5)在庫循環モメンタムが下降局面にある間は、電力、医薬品、一部の食品などディフェンシブなセクターを中心に銘柄を選別すべき。
とても簡単ですが、箇条書きにした以上の点を念頭に置いて臨みたいと考えています。
ご参考までに、在庫循環モメンタムが示す景気サイクルの局面に対して、それに対応する投資戦略を次のように組み立てています。
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本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム