ポイント
今日は想定と大きく異なる展開になってしまいました。厳しい下げと見ていた寄り付きこそ、ほぼ想定内だったのですが、堅調な局面があるかもしれないと見ていた後場は、堅調どころか、一段と調整色が強まりました。日銀の追加的な金融緩和措置への動きが見えず、菅・白川会談の実現も不透明さを増していることから、円高が加速してマーケットを抑えつけました。そもそも、政府・日銀に下手な期待をする方が間違っていると言われれば、残念ながらその通りかもしれません。欧州市場や米株先物が下落しているため、月曜日の日経平均株価のスタートも厳しそうです。
今日のマーケット動向
123円安で寄り付いた日経平均株価は、10時過ぎには75円安まで下げ幅を縮めました。しかし、その後は再び軟調になり、後場に入ると下落ピッチが加速しました。結局反発らしい動きも見せないまま、183.30円、1.96%安で大引けとなりました。
前場では、円安に振れていた為替が、後場には一転して円高に動いたことが、マーケットの重石になったと見ています。ドル円の動きをみると、為替に基調転換が鮮明に浮き出ています。
ユーロ円もほぼ同様の展開でした。
この基調転換は、期待されていた日銀の追加的な金融緩和措置などの動きが見えず、来週23日に予定されていると伝えられていた菅首相と白川日銀総裁の会談についても、実現性に不透明感が増したことが大きく影響したと考えています。
イブニング・セッションの日経先物の動きも軟調です。
ユーロ円がさらに円高に振れている動きと、マーケットの動きが重なっています。
というわけで、今日も為替に振り回された一日となっています。
アジア市場は、インドネシアとマレーシアを除く主要市場が下げています。上海が1.70%と大きく下落しているのが目立ちます。
欧州市場は、アジア市場以上に軟調です。フランス、スイス、イタリア、ノルウェー、スウェーデンが1%以上下落しています。
GLOBEXでは、ダウ(-40ドル)、ナスダック(-5.25ポイント)ともに軟調な推移です。
今日は大きな経済指標はありませんので、前日の弱い経済指標の影響が多少尾を引きそうな気がします。
前日引け後に好決算を発表したデルが、時間外取引で2.08%下落したことや、同様に好決算のヒューレット・パッカードも1.01%下げたことが、マーケットの雰囲気を重くしそうです。
加えて、ユーロに対してドル高が進んでいることも重石になりそうです。
したがって、今日も米国マーケットは停滞気味に推移しそうだと見ています。
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