ポイント
ザラバは、小動きと見ていた想定とは異なり、右上がりの堅調な展開となりました。為替の円安への振れが直接的な理由ですが、その背景には、日銀の追加的な金融政策や、23日に予定されている菅・白川会談への期待感の高まりがあったようです。個人的には、為替に対する真剣な対応策が打ち出される前に、中途半端に円安が進むことで、切迫感が薄れてしまうことの悪影響が気になっています。下げ基調で始まった欧州市場が上げに転じ、米株先物も堅調に推移していることから、明日の日経平均株価は上昇してのスタートが期待できそうです。
今日のマーケット動向
2円高で寄り付いた日経平均株価は、多少の上下はあったのですが、上昇基調を維持したまま大引けとなりました。122.14円、1.32%高の高値引けです。
ドル円15分足を見ると、きれいに右上がりになっており、円安が進んだことを示しています。
ユーロ円はドル円ほど鮮明ではないのですが、やはり円安への振れが目立っています。
この為替の円安への動きが、マーケットを押し上げたと見ています。その背景には、日銀の追加的金融政策や、23日に予定されている菅首相と白川日銀総裁の会談への期待があったようです。午前中には、日銀が今日にも臨時会合を開くという噂が出ていたと、ロイター通信社は伝えています。
気になるのは、ようやく政府と日銀が真剣に為替の動きに対する対応策を打ち出そうとする矢先に、中途半端に円安が進んでしまったこと。切迫感が薄れ、為替介入による大きな基調転換の可能性が遠のいてしまったように見えることです。
もっとも、大引け後には再び円高方向に戻っています。対応策を見極める前に、期待感だけで円安に浮かれるわけにはいかないような気がします。
アジアは堅調でした。韓国、インドネシア、インドが1%以上の上昇率を見せています。上海も0.81%上げました。
欧州市場は下落してスタートしたのですが、上昇に転じてきました。ただし、上昇率は限定的です。
その理由の一つは、GLOBEXの動きにあるようです。ダウ(+34ドル)、ナスダック(+7.25ポイント)ともに、一時は停滞していたのですが、上昇に転じてきました。もっとも、、現在は再び上値が重くなっているようですので、予断は許しません。
今日は、もうすぐ週間ベースの新規失業保険申請件数の発表があります。その他、7月の景気先行指数、8月のフィラデルフィア連銀景況指数など注目の指標が続きます。
決算は、ヒューレット・パッカード、デル、GAPなどが注目されます。
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