株式投資の本などをみると、最もポピュラーなのが
「群集心理、集団志向」という言葉です。
これは自分の意見や行為を曲げて、周囲と合わせる行動のことを指します。
例えば明日の相場が上がる、下がる、などを予想する場合、普通では
全く予測できません。
しかし数週間、数か月スパンで上がり続けていくと、次の週も同じように
続くと錯覚しやすくなります。
それを実証するデータや事象が出たりすると、ますます信じるようになり、
冷静に考えれば割高な銘柄や相場にも手を出してしまうのです。
いつかは反落すると思っていたけど、全く反落しないので、結局は
自分も相場に遅れて参加する。
またはその逆もよくあるパターンですし、私もよく当てはまります。
これは投資に限ったことではなく、他人が持っていたブランド品を、
自分も同じように欲しくなり購入してしまう。
近所の子供たちが塾に通いだすと、自分の子供も同じように通わせないと
不安になるなど、実に多くのケースでみられます。
ですが、株式投資では人と同じように行動してもそれが勝ちに
繋がるかと言うと、答えは明らかにNOです。
「知ったらしまい」という格言があるように、誰にでも知れ渡った
情報と言うのは、本人にとっては価値があるように感じても
全く価値はありません。
すでに割高だったり、利益も出せていない会社が急騰し、
PERが3桁に届いている銘柄さえあります。
まさに人気だけで盛り上がっているため、それがなくなれば
株価は一気に暴落していきます。
例えればブレーキの効かなくなった車に全員で乗り込んでいる
ようなものなので、失敗する時も全員一緒ということになるのです。
アメリカの心理学者ジャニスは、集団思考に陥りやすい傾向として
1 優秀かつ団結力のあるグループには楽観論が生まれやすい
2 団結力が強いほど、考えを否定しずらくなる
3 危険性が高まっても成果のほうを優先しに行きやすくなる
集団思考は過信がいつのまにか盲信になり、突っ走って
しまうので注意が必要です。
これは個別株だけではなく、相場全体にも当てはまります。
http://saig.livedoor.biz/archives/1858924.html