ポイント
日経平均株価の動きが冴えません。日米株価の乖離が拡がっているように見えます。しかし、この乖離の大部分は為替の影響によるものです。もし、ドル円が大きく円安に振れれば、株価の大幅な上昇が期待できます。過度な円高是正のための適切な政策が強く期待されます。
日経平均株価の動向
先週の日経平均株価は4.03%と大きく下落しました。
日足で1週間を追うと、低迷した様子が鮮明です。
日米の株価乖離が拡大
一方で、ダウ平均株価も先週は3.29%低下したのですが、日経平均株価の下落率より小幅でした。日米の株価の動きを見ると、基本的に連動性が高いのですが、7月以降は急速に乖離が拡がり、日本の低迷が目立ってきました。
日経平均株価からダウ平均株価を差し引いた乖離を見ると、拡大の様子が鮮明です。
両者は建値こそ異なりますが、非常に似た数字であるのが興味深いところです。それが、現在は10%を越える格差になっています。
この格差は、経済のファンダメンタルズの違いを反映しているというよりも、単にドル円の動きが影響していると思われます。今年初めのドル円は93円./ドル、現在は86円/ドル程度での推移です。円は7.5%近く上昇しています。これが日本のマーケットの重石になっていると考えれば、日米の株価乖離の75%は円高によると見ることができます。
日米の株価乖離とドル円の動きを重ね合わせてみると、乖離はほぼ為替の動きに連動していることが鮮明です。
したがって、もしドル円が円安に振れるならば、株式市場の急騰を期待することができそうです。日本の政策を担う人々が、ちょっとした口先介入や「レートチェック」などという小手先の対応でお茶を濁して済ますことなく、真剣に為替の動きと向き合うことが強く望まれます。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム