ポイント
大幅安で始まった日経平均株価は、前場では円高に上値を抑えられた展開でした。しかし、後場になると為替の基調が一転して円安方向に振れたことがマーケットを押し上げました。為替の基調変化の背景には、首相の「口先介入」や、日銀による「レートチェック」が影響したと見られます。正直なところ、円が急上昇して、正面から為替介入をした方がすっきりすると思うのですが、とりあえず小出しの取り繕い策が、それなりの効果を上げたようです。ただし、為替が円高方向に戻してしまったことに加えて、米株先物が軟調に推移していますので、明日の日経平均株価に追い風は期待できないようです。
今日のマーケット
167円安で寄り付いた日経平均株価は1時半頃まで停滞気味な小動きで推移していました。ところがその後回復基調が強まり、80.26円、0.86%で大引けとなりました。後場寄り直後につけた安値から見ると約146円上昇して終えたことになります。
後場のマーケットの回復は円安が牽引したと見ています。ユーロ円がこのような動きでした。
ドル円もほぼ同様の動きです。
この円安への振れの背景には、首相の急速な円高を牽制する発言や、日銀による「レートチェック」などが影響したと見られます。
1.46%上昇と健闘した京セラの値動きを見ると、後場の上昇が著しく、円安の効果が大きかったことがわかります。
ただし、電力・ガスなどのディフェンシブ・セクターが上位に顔を揃えていることから、マーケットのセンチメントは悪かったようです。
アジアはインドを除いて下落しました。韓国が2.07%と大きく下げ、上海、香港も1%以上調整しています。
対照的に、欧州市場はオーストリアを除いて上げ基調でスタートしました。しかし、その後下げに転じる市場が増え、現在はマチマチの動きとなっています。ただ、上げも下げも比較的に小幅です。
GLOBEXでは、ダウ(-41ドル)、ナスダック()-11.25ポイント)ともに下げています。小幅な下げで推移していたのですが、ここにきて下げ幅が広がっているようです。
今日発表が予定されている、週間ベースの新規失業保険申請件数に対する警戒感が背景にあると推測しています。雇用統計のいやな記憶がありますので、無理もないと思っています。
今日はその他に7月の輸入物価指数の発表が予定されています。
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