インサイダーに関して株だとかなり詳細なチェックがありますが、商品先物にはないんですよね。
じっさい、当業者会員はインサイダーそのものだから取り締まると市場自体がはじめから存在し得ない。
だったら一般投機屋の総敗北かというとそうでもない。
きちんと機能している市場は実際の流通量の数倍の商いが行われるが、当業者、の繫ぎ売買や機関投機屋が多量の建ち落ちをするからだけど、特に前者は複数の企業が同一契約の商品に多重にヘッジをかけることになるからいやでも実際の契約数量よりも大きくなる。
当業者は基本的には手持ちの現物のポジションの反対ポジションをとって値動きの変動リスクを極力少なくするようにするから必ずしもあがるから買うわけでも下がるから売るわけでもない。
また、彼ら専門家も見通しを誤ることは常だし、ポジションが損失を被るのは珍しいことでもない。
よく特定の会社の大口玉が曲がりっぱなしなのを揶揄する記事を見かけるけれど私はそこの玉の委託者がどのような人物か、或いは企業かはしらないがその人の現物ポジションを知らないので揶揄している人の知識のほうを疑う。
まあ、それでも企業のヘッジャーや機関投機屋は企業或いは部署のルールに従って確実に玉の操作をしてくるから取り返しのつかない損失を被るのは老舗では稀だ。
また、委託注文を受ける取引員は一時的に差金の受け払いを肩代わりするから資金ショート防止のためにかつてはやっぱり繫ぎ玉を大量に市場に出していたようだ(これが向かい玉と誤解されることがはなはだしく多い)が、数年前に預託金や清算のルールと受託ルールの禁止事項に若干変化があってからは取引員の思惑玉以外の保険つなぎの玉は急減したようだ。
いずれにしても彼らは慎重な計算の上で片玉をだすか、計算は多少ザルだが反対ポジションによって差金の流出を防ぐようにしているようだ。
私は一応計算はするが、臆病かつザルだから反対ポジションを大量に抱えるほうを選ぶ。私より賢く、上手な方が掃いて捨てるほどいるところで片玉いっぱいさらして生き残れるほど自信過剰じゃないからね。
そのくせ株でのポジションは小口とはいえ片玉さらしているのは大いに矛盾していることだけれど^^;;