今日のマーケット動向と明日の見通し 8月4日

スケアクロウさん
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ポイント

 今日も主役は為替でした。米国の弱い経済指標を背景に低く寄り付いた日経平均株価は、ザラバでドル円が一段と円高に振れたことで、下げ幅が一段と拡がりました。現在は米株先物が軟調で、ドル円には円安への動きが見えません。明日は、今日の大幅な下落の反動を期待したいところですが、難しそうな雰囲気です。

今日のマーケット動向

 87円安で寄り付いた日経平均株価は、ザラバで一段と下げ幅を拡げ、204.67円、2.11%の下落で大引けとなりました。



 背景はいつものように為替。ドル円が円高に振れたことがマーケットを冷やしました。ドル円の動きと日経平均株価の動きがきれいに連動しています。



 アジア市場はマチマチです。上海、香港、台湾、インドが上げています。下げている市場も、下げ幅は僅かで、円高に苦しも日本から見ると堅調な印象があります。上海は大引けにかけて戻して0.44%の上昇となりました。政府の新エネルギー車促進計画が好感されたと伝えられています。



 欧州は軟調です。ノルウェーを除いて下げていて、英国、オランダ、イタリアなどが1%を越える下落です。

 GLOBEXでは、ダウ(-32ドル)、ナスダック(-7.5ポイント)ともに軟調な推移です。

 今日は7月のISM非製造業景況指数の発表が予定されています。決算はAOL,タイムワーナーなど。

明日の見通し

 寄り付きは軟調、ザラバはドル円次第と考えています。

 決算はNTT、旭硝子をはじめ240社程度が予定されています。

ドル円について

 米国の弱い経済指標を映して、ドル安、円高が進んでいます。

 もう少し円高が進みそうな様子のため、明日のザラバは為替次第と申し上げたのですが、いったいどこまで円高が進むのか?

 日本のバブルが崩壊したころから、長期的なドル円の動きをみると、現在は歴史的な円高局面であるっことが鮮明です。19995年4月に一時79.75円をつけて以来の水準です。



 ユーロが登場して以来のユーロ円の動きと、ドル円の動きを重ね合わせてみると、ドルの趨勢的な下落が浮き出ています。



 米国の10年物国債による長期金利の低下が進んでいるので、ドル安円高はしばらく続きそうです。



 では、ドル円のあるべき水準は? メドとして、国際通貨研究所の算出した購買力平価を見ます。企業物価ベースでは104.95円。このあたりが心地よいところです。輸出物価ベースでは74.23円。このあたりが円高に耐えられる限界だろうと思います。



 限界までは、まだ少し余裕があるにせよ、既に相当な水準まで円高が進んだという印象があります。

 あとしばらく円高が進むとしても、世界的な長期金利の低下が示唆するように、世界的なデフレ懸念が強まる可能性がありますから、円高に対する危機感が高まると考えています。

 そうなると、何かしらの政策介入の可能性もありそうな気がします。その場合は株式市場に強烈な上昇要因となることも可能性の一つと考えられそうなので、多少の期待感を持っています。

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