ポイント
コンセンサスを下回る4-6月のGDPに大きく下落して始まったダウ平均株価ですが、続いて発表された経済指標が良かったこともあって、下げ幅を急速に縮め、前日終値付近で終えました。これを受けて、月曜日の日経平均株価も静かなスタートになりそうです。
米国マーケットの動向
寄り付き直後に120ドル近く下落したダウ平均株価は、みるみる下げ幅を縮小し、10時40分には19ドル高をつけました。僅か1時間ほどで100ドル近く上昇したことになります。その後急騰の反動があったのですが、2時頃から再び堅調になり、1.22ドル、0.01%安とほぼ前日比横ばいで大引けを迎えました。
注目された4-6月のGDPは対前期比年率換算で2.4%の増加。コンセンサスであった2.6%を下回りました。民間設備投資は28.8%と比較的に高い伸びを維持しましたが、個人消費支出が1.6%の増加と事前予想の2.4%を大きく下回ったのが目を引きました。
このため株価は急落しましたが、その後発表された7月のシカゴ購買部協会景気指数が62.3(コンセンサスは56.0)、ミシガン大学消費者信頼感指数の確報値が67.8(同67.0)と良かったことが急回復を牽引しました。
VIX指数をみると、開始直後の急騰から一転して低下が続き、2.61%の下げとなっています。投資家心理が大きく改善したことを示唆しています。
民間消費支出の弱さを反映して、停滞感の強かったウォルマートでさえ大引け近くに急速に戻して、0.25%高で終えました。
月曜日のマーケットへの示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)は9,535円。ほぼ先週金曜日の日経平均終値の水準です。このため、月曜日の日経平均株価は静かなスタートになりそうだと見ています。
米国のGDP発表直後に瞬間的に大きく振れたドル円も時間の経過とともに落ち着きを取り戻しています。とりあえず、マーケットには中立要因となると想定しています。
重要な経済指標の発表は予定されていませんが、帝人、イビデン、伊藤忠商事など70社余りの決算があります。
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