ポイント
米国株式市場が下落した影響で、低く寄り付いた日経平均株価は、多少下げ幅を縮める動きを見せたのですが、結局小動きのままで終えました。決算が本格化しているのですが、下落幅縮小は対ユーロで円安に振れたためと見ています。相変わらず為替に神経質な相場展開です。現在のところ、欧州市場と米国市場がともに堅調ですので、明日の日経平均株価は上昇して始まりそうです。
今日のマーケット動向
99円安で寄り付いた日経平均株価は、後場寄りに一挙に下げ幅を20円まで縮めました。しかし、次第に調整色が強まり、57.25円、0.59%安で終了しました。終わってみれば、80円余りの値幅の中での小動きでした。
後場寄りの動きの背景は、対ユーロで円安に振れたためと見ています(「円安に鋭く反応する株式市場」)。
2.15%上昇したキヤノンの後場の動きに、為替の影響が示唆されています。
対照的に、1.32%の上げとなった日東電工は、前場で一時2.81%高をつけています。為替の影響よりも、液晶フィルムに対する積極的ね設備投資が好感されたようです。ただし、TV用液晶パネルの価格低下のニュースもあって、株価は次第に勢いがなくなりました。
パナソニック電工とともに、パナソニックの完全子会社になることが伝えられた三洋電機が26.26%の急騰となっています。前日に予想利益の上方修正をしたことも評価されたと見られます。
アジア市場は韓国を除いて上げています。インドネシアは1.29%と大きく上昇したことが目を引きました。景気後退懸念が薄れた上海も0.55%上げており、日経株式市場の後場寄りの堅調な動きに貢献したと見られます。
欧州もノルウェーを除いて堅調な展開です。オーストリアが1.81%、イタリアが1.31%と大きく上昇しています。
米国市場では、ダウ(+79.09ドル)、ナスダック(+15.93ポイント)ともに好調なスタートです。
欧州市場が堅調なことに加えて、週間ベースの新規失業保険申請件数が45万7千件と、事前予想の46万4千件を下回ったことも好感されたように見えます。
決算は、エクソンモービルやモトローラが注目されています。詳細は把握していませんが、エクソン・モービルは1.41%高、モトローラも1.95%高ですから、ともに悪い内容ではなかったと推測しています。
明日の見通し
このような欧州や米国の動向を映して、明日の日経平均株価は高めのスタートとなりそうです。
ザラバは為替次第でしょうが、現在の状況から見る限り、円高がマーケットを冷やす可能性は低いだろうと見ています。
6月の消費者物価指数、失業率、有効求人倍率、家計調査報告、そして鉱工業生産動向と重要な経済指標が続くことに加えて、決算が580件余りとピークを迎えます。
目が離せない1日になりそうです。
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