今日のマーケット動向と明日の見通し 7月28日

スケアクロウさん
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ポイント

 ダウ平均株価は小幅で終えたのですが、円安が進み、日経平均株価の寄り付き価格を押し上げました。ザラバでは、さらに円安が進んだことに加えて、好決算銘柄の堅調な動き、上海市場の急上昇などがマーケットの一段の上昇を牽引しました。ただし、昨日は好調に上げていた欧州市場が、今日は一転して軟調な推移です。米株先物も下落基調です。さらに、為替も円高気味に動いています。日経平均株価が、今日の大幅高の水準を維持するのは難しそうな気配です。

今日のマーケット動向

 117円高でスタートした日経平均株価は、ザラバでさらに堅調さを増し、着実に上げ幅を拡大して、256.42円、2.70%の大幅高で終了しました。



 前日のダウ平均株価は小幅高に終わったのですが、円安が進んで、寄り付き価格を押し上げました。ユーロ円60分足を見ると、大きく円安に振れたことがわかります。



 ただ、早朝6時過ぎからは円高への振れが進んでいます。このため、マーケットの上値を抑えることを警戒したのですが、ザラバでは再び円安に振れています。これがマーケットの上昇を促しました。ユーロ円15分足では、その様子がさらに鮮明です。



 為替に加えて、好決算銘柄の堅調さが目を引きました。キャノンが5.69%の急騰を見せました。対ユーロで大幅な円高に想定を修正したにも関わらず、通期業績を据え置いたことが好感されたようです。

 加えて、中国人民銀行の強気の景気見通しが引き金となって、上海市場が2.26%の大幅高になったことも、日経平均株価を押し上げました。



 その他にも、三菱UFGフィナンシャル・グループが3.59%上昇するなど金融機関の堅調さも目立ちました。バーセル銀行監督委員会が、銀行資本規制の緩和で合意したことが、好調な値動きの背景にあると見られます。

 このように、多くの良いニュースが重なったことが、マーケットの大幅高をもたらしたと思われます。

 アジア市場はインドを除き上昇しています。上げ幅は2%を越えた日本と上海が突出しています。

 対照的に欧州市場は軟調です。スイスとオーストリア以外は下げています。ただし、下げ幅は大きくないため、前日の急上昇の反動だろうと推測しています。

 米国では、ダウ平均株価が5.37ドル安、ナスダックが0.09ポイント高と小幅な動きです。始まったばかりなので何とも言えませんが、先物の動きから推測する限り、軟調な小動きという様子です。

 6月の耐久財受注が前月比1%の減少となり、コンセンサスであった1%の増加に比べると弱いのですが、それにしてはマーケットは冷静なようです。

 決算はマチマチです。ボーイングの利益は事前予想を上回ったのですが、前年同期比では減益ということで売られています。一方、予想より小幅の欠損であったスプリント・ネクステルは大きく上昇しています。

 マーケットは、午後に発表される地区連銀経済報告[ベージュブック)に注目しています。

明日の見通し

 米国マーケットのスタート直後の様子を見る限り、軟調気味な小動きになりそうな様子です。

 加えて、ドル、ユーロともに円に対して基調が弱くなっています。

 したがって、明日の日経平均株価の寄り付きは、多少低目になりそうです。

 ザラバの為替の動きは予測が困難ですが、現在のところでは、円安に振れる様子は見えません。

 経済指標は、6月の商業販売統計速報くらいですが、決算は220社余り。ソニー、東芝、シャープ、日産自動車、任天堂など注目銘柄が続きます。

 決算に対する期待がザラバの下支えになりそうですが、今日とは異なり、上昇を強力に牽引する要因が鮮明ではありません。したがって、小動きという想定で臨みたいと考えています。

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