今日のマーケット動向と月曜日の見通し 7月23日

スケアクロウさん
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ポイント

 日経平均株価は、海外要因と為替に押し上げられて、200円を超す大幅高となりました。米株先物が堅調に推移していますので、月曜日の日経平均株価には好ましい展開となっています。しかし、欧州のストレステストの結果発表後のマーケットや為替の動きは予断を許さないと見ています。個人的には、マーケットが楽観的な方向に傾きすぎているのではないかと感じています。

今日のマーケット動向

 159円高で寄り付いた日経平均株価は、前場はほぼ横ばい出推移しました。しかし、後場になると上げ足がつよまり、2時過ぎには253円高をつけています。大引け前に多少調整しましたが、210.08円、2.28%の大幅高で終えています。



 好調な海外市場と円安が大幅高を牽引しました。

 欧州市場の上昇と、対ユーロドル安に牽引されて、ダウ平均株価が200ドルを上回る急騰を見せたことが、日経平均株価の寄り付きを押し上げました。

 前場に多少モタつきが見えたのは、為替が円高方向に振れたためと見ています。ドル円の動きはこのようになっています。



 ホンダの午前中の値動きに、為替の影響が読み取れます。



 ただ、一方では、日立建機のように、前場から好調な動きをする銘柄もありました。米国で好決算を発表したキャタピラーの影響が大きかったと見ています。



 午後になると、為替が一転して円安基調になりました。これが、2時過ぎにかけて、マーケットを押し上げた重要な要因であったと見ています。ユーロ円はこのような動きです。



 欧州でのストレステストの結果発表によって、金融システムリスクが回避されることで、「アク抜け」を期待する楽観的な見方も影響があったと見ています。

 アジア市場も上げています。香港、韓国、台湾、インドネシアなどが軒並みに1%を上回って上昇しています。ただし、上海は0.38%の小幅高にとどまりました。GDPや鉱工業生産の上方修正の話題がマーケットを押し上げる一方で、これまでの上昇から利益確定の動きも強かったt見られます。

 好調なアジア市場に対して、欧州市場は軟調気味です。スタート直後には、スイスとイタリアを除いて上昇していたのですが、現在では英国、スイス、ベルギー、オランダ、ヌルウェー、スウェーデンなどがマイナスに転じてきました。

 軟調気味な欧州市場に対してGLOBEXは堅調です。ダウ(+37ドル)、ナスダック(+5.75ポイント)ともに上昇基調で推移しています。



 今日は、重要な経済指標は予定されていませんが、フォード、ハネウェル、ベライゾンなどの決算に注目が集まっています。昼に欧州のストレステストの結果が伝わってきます。

月曜日のマーケットへの示唆

 米国マーケットが、GLOBEXの動きを引き継げば、月曜日の日経平均株価は多少高めの寄り付きが期待できそうです。

 ただし、ストレステストの結果発表後の欧米のマーケットや為替の動きは予断を許さないと考えています。特に、日本のマーケットでも見られたような「アク抜け」を理由とする楽観的な見方が多いことが気になります。

 また、急速なユーロ高への動きを歓迎する見方にも多少疑問を持っています。

 いずれにせよ、欧州の展開次第で、月曜日の日経平均株価の見通しが大きく変化する可能性があります。

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