ポイント
今日に限ったことではないのですが、マーケットが為替に連動することは分かっていても、その為替の短期的な動きを予測することが難しく、フラストレーションがたまる一日だったというのが個人的な印象です。米国株式市場の下落と円高を背景に、日経平均株価は停滞したままで終了しました。寄り付きと大引けの価格差は僅かに4.6円でした。現在は米株先物が大きく反発して推移していますから、明日は高めの寄り付きが期待できそうですが、ザラバは為替の動きに影響されると見ています。
今日のマーケット動向
前日終値を62円下回って寄り付いた日経平均株価は、78円という狭い値幅の中の上下を繰り返したまま、57.95円、0.62%安で終えました。
バーナンキFRB議長の議会証言をきっかけに急落した米国株式市場が、低い寄り付きの背景でした。(「今日の日経平均株価は? 7月22日」)
ザラバの停滞は円高が理由と見ています。ドル円15分足に円高方向への振れが鮮明に表れています。
ただし、円高への振れが継続した割にはマーケットが下げなかったことに注目しています。
理由の一つが信越化学工業。好決算を引き金に後場の堅調さが目立ちました。これまで控えていた通期業績予想の開示を再開したことが、投資家に安心感を与えたようです。予想数字はコンセンサスに届かなかったようですが、開示は経営者が合理的な判断ができるまでに事業環境が落ち着いてきたことを意味するため、とても良い動きと考えます。
もう一つがソニー。円高にも関わらず、信越化学工業と同様に、後場が好調でした。正直なところ、原因が何かよくわからないのですが、株価評価面での割安感ではないかと推測しています。
このような大型銘柄の健闘がマーケットを下支えしたと見ています。
アジア市場はマチマチです。上海、香港、シンガポール、インドが上げ、韓国、台湾、インドネシア、マレーシアが下げています。上げと下げが拮抗しているという印象です。
一方、欧州市場は上昇しています。ドイツ、フランス、オランダ、イタリアが1%を越えて上昇しており、好調な展開です。
好調な欧州市場の原因の一つとなっているようですが、GLOBEXのダウ(+108ドル)、ナスダック(+19.75ポイント)が前日の下げを取り戻して大きく反発しています。昨日は下げすぎたということなのだろうと思っています。
今日は、週間ベースの新規失業保険申請件数、6月の中古住宅販売件数、景気先行指数、FHFA住宅価格指数など注目の経済指標が続きます。AT&T,ゼロックス、イーライ。リリーなどの決算にも注目が集まっているようです。
明日の見通し
米国では、これから経済指標や決算が続きますから予断は許さないのですが、GLOBEXの動きから見る限り、明日の日経平均株価は高めの寄り付きが期待できそうです。
為替に関して油断が出来ない状態が続きそうですので、ザラバは警戒気味に臨むつもりです。特に23日のストレステストの結果発表を控えて、ユーロ円の動きに警戒したいと考えています。
重要な経済指標の発表はありませんが、日本電産、KDDIなど24社ほどの決算発表があります。
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