【三菱電機】パワーデバイス説明会を開催。積極的な投資姿勢を…

[TIW藤根 靖晃さん]

パワーデバイス説明会を開催。積極的な投資姿勢を評価
＜IGBTモジュールで世界最大手＞
7月15日同社のパワーデバイス事業説明会が開催された。同社は産業機器など大電力の制御に使われるIGBTモジュールで世界シェア3割強（推定）を持つ最大手。海外の社会インフラ関連需要の安定的成長持続、今期から来期にかけての産メカの回復モメンタムの加速、高いシェアを持つパワー半導体の成長ポテンシャルなどを考慮すれば、現在の株価は依然評価不足とのTIWの見方に変化はない。
＜生産能力の増強も併せて発表＞
同社は今期1,080億円（会社見込み）のパワーデバイス売上を15年に1,500億円まで伸ばす計画で、生産能力の増強も併せて発表した。環境/社会インフラ分野でパワーデバイスの世界需要は安定的に拡大すると予想され、同社の積極的な投資姿勢はポジティブに評価できる。同分野の強化は重電、FA機器、自動車機器、家電など同社の他の事業ともシナジーがあり、競争力向上にも繋がる。
＜次世代のSiCでも先行量産へ＞
次世代技術として、電力損失を劇的に減らせるSiC（炭化ケイ素）パワーデバイスが注目される。昨年12月に4インチウェハーラインを構築、今期よりSiCベースのダイオードを組み込んだパワーモジュールを社内でサンプル供給開始しており、来期の量産化を計画。同社はこの分野で先行しており、今後の立ち上げ状況を注視したい。（服部　隆生）
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