唐突ですが、英語とIT企業の関係について。
このサイトをみると、世界各国の主要サイトがよくわかります。
http://www.alexa.com/topsites/countries
身近なところでは、日本。
GoogleやYahooなどアメリカ系で日本語ベースのサイトも上位にきていますが、純粋日本系サイトも多い。
ロシアも同様の傾向で、トップにYandexというロシアの検索サイトがあります。また、ロシア周辺の旧ソ連諸国のサイトをチェックすると、ロシア語のロシアベースのサイトが多いのも分かります。もちろん、Google等米系サイトは同様にそれなりの地位にあります。ネットの世界では、これらの国々では、ロシア語が主要な言語ということがわかります。
中国以外のアジア各国をみると、状況は様々で、タイやベトナムなどはタイ・ベトナム言語中心のサイトが多かったりします。もちろん、米系主要サイトは同様にそれなりの地位にあります。
中国は異質で、グレートファイヤーウォールで、思い切り規制を入れているので、もっぱら中国サイトばかりがランキング上位を占めています。
ちなみに、インドはもっぱら米系が強いです。
公用語ランキングで見ると
1位英語 1400
2位中国語 1000
3位ヒンディー語 700
4位スペイン語 280
5位ロシア語 270
11位日本語 120
となっています。もう、英語と中国語の一騎打ち(笑)
これは、そのままインターネットサービスの顧客数の母数となります。
アメリカと日本を比較した場合に、アメリカでばかり世界的IT企業が起業されて発展しているのは、この使用されている言語の母数を見た際、当たり前と言えます。起業文化とかどうこういう前に、構造的に、英語圏の国が勝つ仕組みです。また、国単位で見た場合、アメリカの人口は英語圏人口の中でダントツ(インド除く)。国内マーケットでの進化が他国よりしやすいので、やはり競争優位です。
そこで、中国です。中国は言論問題を盾にグーグルなどをシャットアウトしていますが、実は将来的な国家的IT戦略に基づいた決定ではないかと思います。シンガポールやその他アジア地域では、密かに中国サイトも結構上位にランクされていたりします。架橋や中国人移民ユーザーがいるからだとは思いますが。恐らく、中国内でのネットビジネス環境で目処が付いたら、英語圏にも新イノベーションを引っさげて、Googleなどに喧嘩を売りに行くつもりなのではないかと思います。当然、数年から十数年はかかるでしょうが、マーケットの母数がでかく、今後の経済発展を考えると、別に夢物語とは思えません。
日本は(笑)? コンテントやシステムを作る潜在能力は高いと思います。しかし、世界マーケットで見た場合、英語へのカスタマイゼーション等々で敷居が高すぎますので、今後ともガラパゴスとして推移していくのではないのかと思います。また、残念ながら英語力の問題でメインストリームの発展を即座に組み込みにくいという面があるので、開発でも遅れていきそうな気がします。
インターネット・コミュニケーション産業のさらなる発展を見越した場合、日本はそれに対応するための英語教育改善を10年くらいのスパンで徹底的に実行するような施策を作ってしまうと、状況は改善するような気がします。ネット上での英語情報は、物理的な英語生活環境とは違って、今そこにある現実なので、その現実に沿った英語教育は、これまでのお題目というか念仏みたいな日本語英語教育とは一線を画すことができるだろうなあと、思うのでした。