ポイント
大幅高となったのですが、米国の急騰を映した高い寄り付きの部分を除くと、小動きという印象です。為替や海外要因がマーケットの大部分を決めるわけですから、現在のところ停滞気味に推移している米株先物の動きは要注意と見ています。明日は米国株式市場の反落も視野に入れて、警戒的に臨むつもりです。
今日のマーケット動向
183円高でスタートした日経平均株価は、すぐに240円近くに上げ幅を拡げ、後場のスタート直後に266円高をつけました。その後は多少軟調な動きも見せたのですが、小動きにとどまり、256.09円、2.76%高で終了しました。高値と安値の値幅は90円弱、始値と終値の差は73円弱にとどまりました。
ユーロ円の動きを見ると、マーケット開始直後に急速に円安方向に振れ、その後も午前中はさらに円安方向に動きました。これがマーケットを支えたと見ています。
ドル円もほぼ同様の動きとなっています。
ところが、午後になると、ユーロ円もドル円も動きが止まりました。僅かに円高方向への振れも見られました。これが、そのまま日経平均株価の動きと重なります。
加えて、上海総合指数が開始後1時間ほどで下落に転じたことも、マーケットの重石になったようです。
為替に敏感に反応するファナックのザラバの動きを見ると、日経平均株価の推移と瓜二つのように見えます。
アジア市場は、0.25%下落した上海を除いて、上げています。韓国、シンガポール、インドの上昇率が1%を上回りました。ただ、アジア市場の中では、日本の上昇率が突出しているのが多少気懸りです。
欧州も堅調です。英国とイタリアが1%以上の上昇となっています。今日はECB(欧州中央銀行)理事会と、それに引き続くトリシェ総裁の会見に注目が集まっているようなので、様子見の姿勢なのかも知れません。個人的には、ポジティブな驚きはないだろうと思っています。
GLOBEXでは、ダウ(-13ドル)、ナスダック(-5ポイント)ともに停滞気味です。前日の急騰を考慮すれば、反動も見せずに堅調な動きとも言えそうですが、今後の動きは予断を許さないと見ています。
今日は、週間ベースの新規失業保険申請件数と、5月の消費者信用残高が発表されます。6月のチェーンストア協会売上高も注目されているようです。
明日の見通し
果たして、米国株式市場が、前日の急騰の反動もなく、順調に推移出来るかどうかに注目しています。
GLOBEXの先物の動きが重く、あまり楽観的には見ていません。
あと30分(21:30)で始まるトリシェECB総裁の会見を好感して、欧州市場が大きく上げ幅を拡げるようなことになれば、話は別ですが、明日の日経平均株価は多少低目になりそうだと考えています。
ザラバに影響する為替ですが、今日の後場から動きが鈍くなっていて、その状態が続くと想定しています。したがって、小動きのザラバ展開になりそうです。
大きな経済指標の予定はありませんが、良品計画、ビックカメラ、壱番屋など70社近くの決算発表があります。
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