ポイント
低く寄り付いた後は、為替が安定していれば、ザラバで堅調な局面もあるかもしれないと期待していたのですが、前提が崩れてしまいました。対ドル、対ユーロともにマーケット開始直後から午後1時にかけて急速に円高に振れて、マーケットを冷やしました。米株先物は軟調気味なので、明日の日経平均株価も予断は許さないようです。ただし、正直なところ、「弱気のコンセンサス」に対しても、同様に警戒が必要と考えます。予想外の反騰の動きに対応できるようにしておく必要がありそうだと個人的には思っています。
今日のマーケット動向
85円安で寄り付いた日経平均株価は、9時半過ぎから1時頃にかけて急速に下げ幅を拡げました。1時過ぎには234円安を付けています。その後多少戻したのですが、力強さには欠け、191.04円、2.04%の下落で終えました。
このマーケットの動きの背景には為替の変動があります。ドル円がマーケット開始直後から1時頃にかけて急速に円高方向に振れました。
ユーロ円もほぼ同様の動きでした。
6月の日銀短観がコンセンサスを上回る内容だったのですが、為替のインパクトには対抗できなかったようです。
為替に加えて、中国物流購買連合会が発表した6月のPMI(購買担当者指数)がコンセンサスを下回ったことも、マーケットを引き下げる要因の一つになったと見られます。ただし、上海総合指数の下げ幅は1.02%と日経平均株価の半分の下落率にとどまっています。
アジア市場は全般に下げましたが、1%を越える下落率となったのは上海、台湾、インドネシアなど少なめです。日本の下落率が突出しているという印象があります。
欧州市場はアジア市場よりも弱めで、ほとんどの市場が1%を越える下げでスタートしました。しかし、全体的に下落率は縮小してきました。現在は半分近くの市場の下落率が1%を下回っています。イタリアが-0.94%、ドイツもー0.54%となっています。
欧州市場の展開が反映しているのか、GLOBEXではダウ(-19ドル)、ナスダック(-6.95ポイント)ともに軟調ではあるのですが、趨勢的には下落幅が縮小しているようです。
今日は6月のISM製造業景況感指数の他、週間ベースの新規失業保険申請件数、5月の中古住宅販売保留と建設支出などの経済指標の発表が予定されています。また6月の新車販売の数字も気になるところです。
明日の見通し
GLOBEXが軟調気味であることから、明日の日経平均株価の寄り付きも予断は許さず、低目になることを想定しています。
国内の経済指標としては6月のマネタリーベース。決算は、ダイエー、スリーエフなど16社ほど。マーケットへのインパクトは限定的なようです。
ザラバは、いつものように為替次第ということなのだろうと見ています。ドルがユーロや円に対して弱くなっていることが気になりますので、ザラバの重石になる可能性が大きそうだと見ています。したがって、軟調気味な推移となることを警戒しています。
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