ポイント
米国株式市場の急落を映して、大幅なギャップダウンでスタートした日経平均株価は、膠着状態のまま一日を終えました。為替が小動きにとどまったことや、日銀短観、米国雇用統計を前にした手控えの姿勢が背景になったと見ています。米株先物が堅調なため、明日の日経平均株価もある程度の戻りが期待できそうです。ただし、米株先物は、前日の急落からの反発としては僅かにとどまっており、楽観は禁物です。
今日のマーケット動向
174円安で寄り付いた後は、73円程度の比較的に狭い値幅の中での上下を繰り返したまま、188.03円、1.96%安で大引けとなりました。始値と終値の差は僅か14円弱でした。
日銀短観や米国雇用統計を前にして、手控えの姿勢が強かったように感じられます。
加えて、ドル円60分足の動きが示唆するように、ザラバ中の為替が小動きな推移にとどまったことが大きく影響したと見ています。
前日比で大幅下落となったマーケットにもかかわらず、JXホールディングスが0.46%高と堅調であったことが目を引きました。ベトナムでの製油所の建設・運営に乗り出す方針を固めたとの報道が好感されたようです。
また、国際石油開発帝石が0.71%上昇しています。
WTI原油先物価格が前日とは一転して上昇基調となったことが背景にあると見ています。この動きはJXホールディングスにも好影響を与えたようです。
アジア市場はマチマチでした。中国農業銀行の上場を控える上海市場が1.18%下げています。一方原油価格の反発を受けて、インドネシアが0.7%の上昇です。
欧州市場は、オーストリアを除いて上げています。イタリア、ノルウェー、スウェーデンが1%を越えて上げており、全体に堅調です。
この堅調な欧州市場にも後押しされて、GLOBEXのダウ(+50ドル)、ナスダック(+9.5ポイント)ともに上昇して推移しています。とはいえ、前日の大幅下落からの反発としては僅かなもので、決して予断は許さないと見ることもできそうです。
今日はADP社による全国雇用統計、6月のシカゴ購買部協会景気指数の発表が予定されています。
明日の見通し
GLOBEXの動きから見る限り、今日のダウ平均株価は比較的に堅調な推移が期待できそうです。
したがって、明日の日経平均株価の寄り付きは高めとなることを期待しています。
忘れてならないのは日銀短観。ただし、マーケットの基調に重大な変化をもたらすような驚くべき内容は想定していません。
ザラバは、為替の動きが気になりますが、今日の大引け後はユーロ円、ドル円ともに多少円安方向に振れているのいで、好ましい状況と言えます。欧州の株式市場が堅調な推移であることも勘案すれば、明日のザラバは堅調ぎみな展開が期待できそうです。
決算は、セブン&アイHD、ユニー、サークルKサンクスなど16社ほどです。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム