ポイント
昨日と今日の下げで、月曜日の大幅上昇分が消えてしまいました。月曜日は上げすぎの感があったのですが、その後の2日間で下げすぎたのではと見ています。円高に対して油断は禁物ですが、GLOBEXの米株先物が強いこともあって、明日は堅調な展開を期待しています。
今日のマーケット動向
大幅なギャップ・ダウンの後は硬直状態。最近お馴染みのパターンでした。見動きがとれなかったという印象です。139円安で寄り付いた後は、62円ほどの狭い値幅の中での上下を繰り返したまま、189.19円、1.87%安で大引けを迎えました。
代表的な円高メリット・セクターである紙・パルプが唯一上昇しました。1.77%上げた王子製紙のザラバでの堅調な動きが、いかにマーケットが円高を懸念していたかを鮮明に物語っています。
その他、パフォーマンスのランキング上位には電力・ガス。医薬、食品などのディフェンシブ・セクターが顔を揃えており、マーケット・センチメントの弱さを示します。
ユーロ円は基調としてはユーロ安、円高方向ですが、ザラバ中は比較的に安定した動きでした。これがザラバを膠着状態にした重要な要因であったと見ています。
ドル円もほぼ同様の推移でした。
アジア市場はマチマチ。上海が0.73%と比較的大きく下げているほかは、全体に小動きにとどまっています。日本の下げが突出したという印象です。
欧州は全般に下げて始まったのですが落ち着いた動きです。オーストリアに加えてスウェーデンが上昇に転じてきました。
GLOBEXでは、ダウ(+57ドル)。ナスダック(+11ポイント)ともに堅調な推移です。今のところ安定した動きを見せています。
今日は5月の新築戸建て住宅販売統計がマーケット開始後30分ほどで出てきます。午後にはFOMCの政策に関する発表が予定されています。また、前日に予想を上回る決算を発表したアドビ-・システムの動きが注目されていますが、マーケット開始前の時間外取引では1.93%の下げと冴えないようです。
明日のマーケット見通し
米国株式市場が堅調な推移となりそうなことから、明日の日経平均株価は堅調な推移を期待しています。
気になるのは為替の影響です。特に3月下旬からユーロ円と日経平均株価の連動性が著しく高くなっているため、明日も目が離せません。
ただ、直近の動きをよく見ると、月曜日にユーロ円の動きから大きく上方にかい離した日経平均株価がこの2日間で戻しているのに注目しています。もちろん個人的な印象なのですが、ユーロの一段の下落が避けられ、僅かでも上昇に転ずることがあれば、マーケットは非常に敏感に反応する可能性が高いと思っています。
経済指標は、5月の貿易統計と、企業向けサービス価格指数の発表が予定されています。決算はパレモ。また、電産が東証2部に上場されるほか、トータル・メディカルサービスがジャスダックに上場されます。
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